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ティザーから盛り上げ、動画再生数は580万回超~ONE OK ROCK×Hondaで生まれた化学反応

 本記事では、本田技研工業(以下、Honda)にてコミュニケーション戦略の立案を担当する樋口裕紀氏に、ONE OK ROCKを起用したTVCM施策についてインタビュー。TVCMだけではなく、OOHやWeb動画を絡めたティザー施策で盛り上げを図った同施策は、TVCM素材のYouTubeにおける再生回数が580万回を突破。インタビュー内では、Honda史上過去最高の数字だというこの施策のポイントを探った。

Hondaと普段接点のない人にもメッセージを届ける

MarkeZine編集部(以下、MZ):まずは樋口さんの担当されている職務について教えてください。

樋口:今は国内の宣伝・販促領域を担当しています。

本田技研工業株式会社 日本本部 営業企画部 商品ブランド課 主任 樋口裕紀氏
本田技研工業株式会社 日本本部 営業企画部
商品ブランド課 主任 樋口裕紀氏

MZ:今回、キャンペーンにアーティストのONE OK ROCKを起用したことが話題となっていますが、実施にはどういった背景があるのでしょうか。

樋口:Hondaという企業のあり方や想いを、特に普段クルマと関わりが少なく、なかなか接点を持てていない方々にもしっかりと届けることで、幅広い世代の方にHondaというブランドを理解してもらいたい、好きになってもらいたいという思いが出発点でした。

MZ:接点が持てていない方とは、どういった方になるのでしょうか。

樋口:普段の生活動線の中にHondaがない方、たとえば、Hondaの製品を今まで経験したことがない、あまりHondaのことを知らないといった、いわゆる接触する機会がない・少ない方を想定しています。

ONE OK ROCKがキャンペーンに最適だった理由

MZ:今回の取り組みはONE OK ROCKが非常に目立ったキャンペーンだと思いますが、なぜONE OK ROCKを起用したのでしょうか。

同キャンペーンに起用されているONE OK ROCK
同キャンペーンに起用されているONE OK ROCK

樋口:接点がない方々とどうリレーションを築くか考えたときに、しっかりとHondaの伝えたい思いを語れて、普段リーチできない幅広い層にリーチ・共感を獲得できる人であることが重要と考えました。

 その中でONE OK ROCKさんは、日本発で世界に常に挑戦し続ける姿勢があり、それが我々とリンクしていて、発信したいメッセージとも親和性が高いと考えました。そしてメッセンジャーとして我々の言葉を代弁していただきたいと考え、お話をしたところ、我々の想いに共感いただき、出演していただけることになりました。今回共演頂いている庵野秀明監督も同じ背景です。

 また、Hondaの伝えたいメッセージとは、Hondaは単なる移動手段のご提供ではなく、2輪・4輪・パワープロダクツという様々な製品を通じて、自由で楽しい移動をご提供できるということです。それは長年にわたって「人間尊重・人間研究」を続けてきたHondaならではの価値であると考えています。

 TVCMでもその想いを「Vantage Point」というキーメッセージに載せて表現しています。今の世の中、価値観がどんどん多様化していく中、それを理解するためには相手側に立って、相手がどのような想いを抱いているのか想像することが必要ではないか。

 そのためには自分が今いる場所に留まらずに、新しい視点を手に入れられる「見晴らしのいい場所=Vantage Point」へ自分を連れ出すことが大切ではないだろうか。そんなメッセージが込められています。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/11/15 09:00 https://markezine.jp/article/detail/27391

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