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MarkeZine Day 2017 Autumn

女性の心をつかむマイクロマーケティングとは? トレンダーズとエーザイが明らかに

 女性のライフスタイルや価値観が変化するなかで、「女性マーケティング」の最大の課題は、加速する「多様化」「細分化」に対応すること。そう語るトレンダーズの取締役副社長COO、黒川涼子氏は「マイクロマーケティングの必要性」を重視する。同氏とエーザイの古浜氏が登壇したMarkeZine Day Autumn 2017では、「いま、女性に効くマーケティング手法」について語られた。

女性マーケティングの難易度が増す理由

 セッションの最初に黒川氏は、現在の女性マーケティングにおける最大の課題として、多様化と細分化が進んでいることを挙げ、「女性マーケティングに11年近く携わっていますが、年々難易度が高まっています」と語る。

トレンダーズ株式会社 取締役副社長COO 黒川涼子氏
トレンダーズ株式会社 取締役副社長COO 黒川涼子氏

 そして黒川氏によれば、5つの多様化が女性の間で起きているという。

 1つ目は、ライフステージ、2つ目は価値観だ。「女性なら何歳で結婚する」とか「女性ならこういう仕事はしない」というジェンダー的な価値観が多様化していることは明らかだ。そしてそれに付随する形で、3つ目の働き方も、雇用形態や時間、場所にとらわれず、様々になってきている。

 4つ目は情報源の多様化で、マーケティングの観点ではこれに非常に注目すべきだと黒川氏は強調する。

 「ひと昔前であれば、テレビや雑誌で事足りましたが、今はWebメディア、SNS、アプリなど女性が自身の好み、嗜好に合わせて情報を選び取れる時代になっています」(黒川氏)

 最後の5つ目は、消費意識の多様化だ。昔であればハイブランドを中心に、高額であればあるほど価値が高いという消費意識が一般的だった。しかし、「現在では、女性たちが何を重視しているのか、その消費意識の中身が問われる時代になっている」と黒川氏。こうした変化が、女性マーケティングを難しくしているのだ。

SNSは最強のマイクロマーケティングツール

 多様化の側面についての話が出たが、細分化という観点ではどうだろうか。これに対し黒川氏は、情報感度の高低やライフステージなどによって、クラスタが細分化している点を指摘した。これによって嗜好も細分化し、「トレンドのマイクロ化が起きている」と語る。

 「大きなトレンドが生まれにくい時代になっています。1つの商品が流行ったら全員がまねをする時代ではもうありません。そして、トレンドが細分化する中で、必要になるのは、顧客一人ひとりに合った施策を行うマイクロマーケティングです。中でも効果を発揮するのがSNSだと考えています」(黒川氏)

 SNSは、趣味や価値観の合う人がつながり、コミュニティを形成する。コミュニティに集う人たちに対しては、細かなターゲティングで広告配信を行うことができる。また、最近ではインフルエンサーを活用するという選択肢もあり、「最強のマイクロマーケティングツール」と同氏は解説する。

 セッションの中では、その中でも代表的なものとしてFacebook、Twitter、Instagramについて解説された。Facebookは社会性のある情報がシェアされやすく、実名制であることから、TwitterやInstagramと比べ投稿行為に慎重になるという。

 Twitterは趣味アカウントと呼ばれるものがあるくらい、趣味の分野に絞り込んだ情報収集をしやすい特徴を持つ。好きなアイドルやスポーツなどに関するアカウントを作り、情報収集や情報交換を行うユーザーが多いことから、「ファン心理を活用したマーケティングには非常に適している」と黒川氏。さらに、リアルタイム性が高く、情報が非常に拡散しやすいという特性がある。

 Instagramは画像がメインになることから、感覚的に情報収集ができる。また、おしゃれな世界観を重んじているユーザーが多く、そこに浸って妄想することが特徴だという。そして、黒川氏はこの「妄想」というキーワードが、非常に大事だと語る。

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この記事の著者

元永 知宏(モトナガ トモヒロ)

1968年、愛媛県生まれ。立教大学野球部4年時に、23年ぶりの東京六大学リーグ優勝を経験。ぴあ、KADOKAWAなど出版社勤務を経て、フリーランスに。『本田宗一郎 夢語録』、『羽生結弦語録』(ぴあ)などを編集。2016年10月に『期待はずれのドラフト1位』(岩波ジュニア新書)を上梓した。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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