最強のECとしてではなく、最強の広告企業としてAmazonが君臨する日が近づいているのかもしれません。Amazon流SNS「Spark」のリリースや日本におけるAmazon Echoの発売といったニュースはブランド広告主にとってどういう意味があるのでしょうか。ニューヨークに本拠を置き、動画広告をグローバルで配信するプラットフォームとマネジメントサービスを提供しているGlassView Japanの岩本香織氏による寄稿をお届けします。
今はGoogle、Facebookに大差をつけられた第三の存在だが……
デジタル広告業界を寡占する二大巨頭GoogleとFacebookに対して、eコマース最大手のAmazonが強力なチャレンジャーとして頭角を現し始めている。

Amazonは米国時間の10月26日、2017年度第3四半期決算(9月末締め)を発表した。広告売上がほとんどを占めるとされる「その他」の売り上げが、対前年同期比で58%増え、11億2000万ドル(約1276億円)に達したという。
リサーチ会社のeMarketerによれば、同社の今年の広告収入は16.5億ドル(約1881億円)、対前年比で+48.2%の増加が見込まれる。さらに、2019年までに、純デジタル広告収入は31.9億ドル(約3637億円)まで成長し、米国におけるデジタル広告費の3.0%シェアを占めるようになると予測する。
2016年、Googleは売上が790億ドル(約8兆9000億円)以上、そしてFacebookは269億ドル(3兆5100億円)であったのに比較すると、Amazonの広告売上は、FacebookとGoogleから大きく離れた3位であるが、Amazonがいざ広告戦略を事業の中核に据え、押し進めた場合、業界に与えるインパクトは計り知れない。
理由は次のとおりである。
理由1、Amazonは最も価値のある消費者購買データを持っている。
Facebookはあなたが好きなものを知っていて、Googleはあなたが探しているものを知っている。一方のAmazonはあなたが購入したものを知っている。
同社は中核であるeコマース事業から発生する膨大な消費者購買履歴を活用し、7月に広告配信でのオーディエンスマッチサービス「Advertiser Audiences」をリリースした。これにより、広告主は、自社の顧客リストと、世界中で3億を超えるアクティブカスタマーのアカウント(*)を有するAmazonの持つ匿名のオーディエンスリストと掛けあわせて、Amazon広告キャンペーンで使うターゲティングセグメントを生成することが可能になる。
*過去12カ月に購入があったアカウント数。Amazonによる詳細はこちら
たとえば、全米ナンバーワンコスメBurt's Bees(バーツビーズ)は、「Advertiser Audiences」を活用した最も成功したブランドの1つである。
Burt's Beesは、自社のECサイトの顧客の68%がAmazonユーザーでもあることを発見し、マッチングを行なった結果、キャンペーン平均の2倍以上の広告費用対効果(ROAS)を経験した。
Burt's Beesはさらに、lookalike機能で既存顧客ではない類似ユーザーまでターゲティングを拡張し、商品ページのビューレート(DPVR)がほぼ3倍上昇し、購入検討が+190%-240%リフトアップする成果を収めた。
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岩本 香織 [GlassView Japan](イワモト カオリ)
GlassView Japan合同会社COO。ニューヨークに拠点を置きグローバルでブランディング動画広告配信ソリューションを提供するGlassViewに、2015年における日本支社立ち上げメンバーとして参画。2016年より副代表に就任し、デジダル動画マーケティングで課題を抱える広告主・マーケティング担当者の支援をミ...
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