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アプリデベロッパー視点、フラウド対策、端末ごとのLTV計測 Adjust CTOに聞く最新トピック

平均ではなく端末ごとのCPI集計が実現

――では3つ目の機能、広告コストAPI(Ad Spend API)についてうかがいます。Adjustの広告コストAPIは、ユーザーや端末ごとに数値がトラックできる機能で非常に画期的ですね。

ミュラー: クライアントが本来知りたいのは、平均値としてのCPIではなく、ユーザーごとのCPIであるはずです。平均値ではなく実際の個別の数値を可視化するために広告コストAPIをリリースしました。この機能を使うと、CPIとLTVの関連性を見出したり、地域ごとのCPIを分析したりといった、精度の高いアプリマーケティングを実行することができるようになります。

アドネットワークにデータを渡しすぎていませんか?

――Adjustでは、アプリディベロッパーそれぞれが自社でデータを管理できるようになっていますね。

ミュラー: ユーザーのLTVや課金の状況が含まれたデータは、企業の資産です。アドネットワークにデータ提供することで、他の企業の広告最適化に使われてしまうこともないとは言い切れません。

 私たちの調査によると、クライアントは5から10社ぐらいのアドネットワークとユーザーの行動データをシェアしてセグメントを作成しているということがわかりました。これはさすがにシェアしすぎではないか、と考えています。

 そこでAdjustは、オーバーシェアリングを抑えるために、アドネットワークへのデータ共有範囲を必要最小限に限定できる機能を備えています。

 そして、ユーザーデータの参照期間に制限がありません。全期間のあらゆるユーザーアクティビティデータが分析対象となるため、自社でデータを管理するという理想に近づけることが可能です。

 ユーザーデータの管理は自社データセンターで行っており、クラウドサービスではないので、データ流出を防ぐための手立ても万全になっています。

――では最後に、Adjustが考える今後のアプリビジネスについてうかがえますか。

ミュラー: まず、ここ数年の間に、アドフラウドをはじめとした不正が増えています。この対策は欠かせません。

 次に、新規ユーザーの獲得が難しくなっており、リターゲティング広告などで休眠したユーザーを復帰させることが課題になっています。人気のあるアプリでは、既存ユーザーのエンゲージメントを高めることも重要になってくるでしょう。

 Adjustは今後も、オーディエンスビルダーでセグメントを作る条件を増やしていく予定です。メタデータも反映することにより、購入アイテムの種類などでセグメントも分けられるようになります。ユーザーの購入アイテムがわかれば広告クリエイティブの最適化などにもつながりますよね。ユーザーの行動データも合わせ、より細かい分析ができるようにしていきます。

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この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/01/11 07:00 https://markezine.jp/article/detail/27618

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