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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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定期誌『MarkeZine』特集

よなよなエールが熱狂的ファンを増やし続けるワケ

ブランドアイデンティティ「知的な変わり者」の意味

――「よなよなエール」はブランドアイデンティティとして「知的な変わり者」と掲げていますが、この意味は?

 元々、以前から飲んでくださっている方へのインタビューなどを通して顧客像を探ったら、メジャーな価値観とは少し違うけれど強い信念があったり、型にはまらないこだわりや趣味嗜好をもっていたりする人が目立ったんですね。それを集約した言葉が「知的な変わり者」で、これがブランド資産であり、「よなよなエール」が持つべきアイデンティティだと考えています。

 同時に社員にも「知的な変わり者」であれ、と推奨しています。常に研鑽して知識と経験を増やしながら、自分の強みを活かそう、個性的であろうと。……といっても最初からそう考えていたわけではなく、顧客から抽出されたブランドイメージをよく考えると、私たちもそうあったらいいよね、アウトプットもおもしろくなるし差別化もできるよねという、結果的な発想ですが。そういうわけで、外向きと内向きの両方でこのアイデンティティを大事にしています。

――製品の中身、味はもちろんのこと、御社が醸し出す世界観のようなものに惹かれるファンも多い印象です。

 明確なターゲットを決めて、差別化したデザインとネーミングがウケているのだと思います。また、デザインコンセプトの核となる要素がいくつかあり、必ずそれを取り入れるようにすることでブレない軸ができています。

 それは製品だけではなく、ノベルティーとかでも。たとえば「よなよなエール」のオリジナルTシャツがあるのですが、そういうのも自分たちが着たいと思えるほどカッコイイものにできるかどうかですね。

SNSはそれぞれの場の“お作法”を大切に

――先ほど動画のお話もありましたが、現在、ファンを広げる活動にはどんなものがあるのですか?

 まずオンラインだと、わかりやすいのはSNSです。TwitterとFacebook、それから製品やイベント写真の投稿という点で相性がいいInstagramに、今は注力しています。たとえばTwitterなら匿名&リアルタイム性が求められる独特の世界の中でお客様とコミュニケーションをとったり、Facebookならオープンなコミュニケーションをとるといった形で、各メディアに“お作法”がありますが、FUN×FAN団の中でそれぞれを得意な人がメイン担当になっています。

――なるほど、お作法は大事ですね。

 そうなんです。どの企業も同じかもしれませんが、単なるフォロワー数ではなくエンゲージメントを追っていて、エンゲージメント率を徹底的に指標化してそれが高まるように、各メディアにフィットした投稿を意識しています。Facebookでは不定期で、オンライン飲み会もやっています。こちら側にカメラを設置してリアルタイム配信し、タイムライン上で乾杯するんです。コメントにもライブで返したりして、1配信あたり150人くらい参加していただいています。

――オフラインだと、やはりファンイベントが大きいですか?

 そうですね。大きくは「宴(うたげ)」、「超宴(ちょううたげ)」、そして「大人の醸造所見学ツアー」の3つがあり、他に2013年に開業した公式ビアレストランの「YONAYONA BEER WORKS」各店での周年イベントや、ECの定期便購入者限定のイベントなどがあります。

 2010年にはじめた「宴」は、YONAYONA BEER WORKS の赤坂店で不定期に行っている80人規模の小さいイベントです。とても人気があって、チケットが発売されると30秒くらいで売り切れてしまうんです。人数が少ない分、本当に密なコミュニケーションを図っていますね。

YONAYONA BEER WORKS 赤坂店での「宴」
YONAYONA BEER WORKS 赤坂店での「宴」

 「超宴」は2015年に始めたイベントで、毎年5月に北軽井沢のキャンプ場で1,000人規模の1泊2日のファンイベントを開催しています。さらに今年の10月7日には、もっとたくさんのお客様に気軽に参加していただこうと「よなよなエールの超宴in神宮外苑軟式球場」を開催し、約4,000人のお客様にご参加いただきました。よなよなエールのメイン飲用層は40代男性がボリュームゾーンですが、「超宴」は若い人や女性も多いです。

 「よなよなエール 大人の醸造所見学ツアー」はその名のとおりですが、毎年夏季の土日限定で1回20人×1日5回、ですから土日で200人、ひと夏で約3,000人をお招きしています。小さい醸造所ですが、ガイド役のスタッフが変わると趣もまた変わるので、それも好評です。

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2020年に実現目指す全国ドームツアー

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この記事の著者

市川 明徳(編集部)(イチカワ アキノリ)

MarkeZine編集部 副編集長
大学卒業後、編集プロダクションに入社。漫画を活用した広告・書籍のクリエイティブ統括、シナリオライティングにあたり、漫画技術書のベスト&ロングセラーを多数手がける。2015年、翔泳社に入社。MarkeZine編集部に所属。漫画記事や独自取材記事など幅広いアウトプットを行っている。
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※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/02/25 18:00 https://markezine.jp/article/detail/27637

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