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『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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定期誌『MarkeZine』特集

売り手ではなく生活者と自然の論理に則って

 熱量の高いファンが、商品を取り入れた生活などを広め、そこからまたファンが増えていく。無印良品ファンの輪の広がりは、実はSNSやネットの効果ではなく「ブランド誕生当時のミッションから」と同社の川名常海氏は語る。同社が重視しているのは購買時点だけではなく、その前後を含めた「参加度合い」。リアルとデジタルの両方の接点で無印良品らしさを発信し、地道に賛同者を増やす活動に迫った。

※本記事は、2017年12月25日刊行の定期誌『MarkeZine』24号に掲載したものです。

理念に賛同する人を増やす

株式会社良品計画 WEB事業部長 川名 常海(かわな・つねみ)氏
1992年良品計画入社。同年より企画室にて宣伝販促業務を担当。2004年より現在のWEB事業部に所属。ECサイト「無印良品ネットストア」を担当後、顧客との共創を目的としたコミュニティサイト「くらしの良品研究所」、ソーシャルメディアマーケティングなど無印良品のデジタルマーケティング全体を統括。特にオンライン・トゥー・オフライン視点でのコミュニケーション展開が評価され、TIAA、文化庁メディア芸術祭、モバイル広告大賞等受賞。

――無印良品は、昔から熱いファンを抱えていることで知られています。商品そのものだけでなく、コミュニティサイトやアプリでファンを増やしている印象がありますが、自社のマーケティングについてどういう考え方を持たれていますか?

 「コミュニティマーケティング」にしてもそうですが、今は得てして◯◯マーケティングといった言葉から入りがち。ですが、それって本質じゃないですよね?

 無印良品はモノを売ることではなく、無印良品の理念に共感した人が周囲に伝えて、応援したり参加したりする人を増やすことを目指しています。これが私たちのミッションであり、ゴールです。1980年のブランド誕生当時は大量生産・大量消費時代でしたが、それはある意味で企業の論理ですよね。資源を無駄遣いし、廃棄されるモノを作り続ける活動が終わる兆しを捉えて、「企業の論理ではなく人間の論理、自然の論理に則って、商品を通して普遍的な生活を示し続けること」を提示しました。それ自体が世界を豊かにする方法だと、今も一貫して信じて活動しています。

――「理念に共感してくれる人を増やす」ことが、そもそも企業活動の根幹なんですね。

 はい。もちろんその方法は時代に合わせて変わっています。今はSNSやアプリなどのデジタルチャネルも有効なツールとして力を入れていますし、売上や各チャネルでのユーザーの反応はすべてダッシュボードで一覧できるようにシステムを構築中です(図表1)。

図表1 売上・ユーザーの反応が一覧できるダッシュボード
図表1 売上・ユーザーの反応が一覧できるダッシュボード

 また、来年に向けてアプリ決済や将来の無人レジなども考えてはいますが、そうしたテクノロジーもすべて、ぶれないコミュニケーションのロジックがあってこそ使いこなせるのではないかと思います。

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この記事の著者

市川 明徳(編集部)(イチカワ アキノリ)

MarkeZine編集部 副編集長
大学卒業後、編集プロダクションに入社。漫画を活用した広告・書籍のクリエイティブ統括、シナリオライティングにあたり、漫画技術書のベスト&ロングセラーを多数手がける。2015年、翔泳社に入社。MarkeZine編集部に所属。漫画記事や独自取材記事など幅広いアウトプットを行っている。
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※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/06/07 10:52 https://markezine.jp/article/detail/27639

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