CTRを5倍に改善!成果を出すには「柔軟な組織体制」が必要
もう1つ、PDCAを回すスピードと運用体制の柔軟さが活きた事例を紹介する。広告主によっては、社内審査などの要因でPDCAを回せるだけのコンテンツを作成するのが難しい場合もあるだろう。これから紹介する事例元のクライアントも同じく、複数のコンテンツを作成できない環境にあった。
そこでデジタルガレージは、自社で裁量権のある広告テキスト(コンテンツのタイトル)にフォーカス。月に50本のテキストを制作・運用し、PDCAを繰り返したのだ。
「PDCAを回し、圧倒的に効果の高いテキストを導き出しました。ひとたび最適なターゲットへ配信が行われると、レコメンドエンジンの自動最適化が働き、一気に軌道に乗りました。みるみるうちに獲得件数が伸びましたね。CTRは0.01%から0.05%と5倍になり、当初29,000円だったCPAは、目標値の8,000円まで改善しました」(岩松氏)
クライアントの体制に応じて、柔軟な提案や運用ができる点は、デジタルガレージの大きな強みだ。またYCDだけでなく、Yahoo! JAPAN全体の広告・サービスを総合的に理解し、実績を上げていることから、デジタルガレージは「Yahoo!マーケティングソリューション ゴールドパートナー」と「コンテンツマーケティングパートナー」に認定されている。岩松氏は「ヤフー様と密な連携ができているからこそ、スピーディーかつ柔軟な対応ができ、運用成果の向上につながっています」とヤフーとの強い協力体制を説明した。
ブランディング施策にも。YCD活用の広がりに期待
最後にこれからの展望について伺うと、岩松氏、武田氏ともに「クライアントソースを広げたい」と語った。ブランディング施策にもYCDを提案していきたいという。
「現状はダイレクトレスポンス系の広告主に活用していただくケースも多いのですが、やはりYCDの強みはコンテンツを読んでもらえることにあります。知らなかった商品を知っていただくという、認知やブランディング施策にも、大きな可能性があるのです」(岩松氏)
ブランディング施策の場合、KPIの設定が懸念されるが、Yahoo! JAPANでの指名キーワードの検索数の増減から認知拡大への貢献度を計れると岩松氏は話す。また武田氏は、メディアとしての観点から「ユーザーのニーズに対応できるよう、出稿コンテンツの業種バランスを取りたい」と語る。
「認知や比較検討層といったファネルの中・上層部にアプローチしたいクライアントにもぜひYCDを活用いただきたいです。ユーザーのナーチャリングをコンテンツで行うことに積極的に取り組んでいきたいですね」(武田氏)
企業のコンテンツマーケティングにおける効果を倍増させるソリューションとして、今後も期待されるYCD。その活用方法や業種の広がりにも注目したい。