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オンライン動画広告の最前線

デジタル動画広告を始める前に、知っておきたい「広告価値毀損」

アドベリフィーケーション

 さて、デジタル広告業界全体が抱える「ブランドセーフティ」、「ビューアビリティ」、「アドフラウド」という広告価値毀損の課題に対し、中立的な立場からデジタル広告が人間の目に触れ、あらゆる不正行為から保護され、適切な環境とマーケットで展開されているか否か検証するソリューションが「アドベリフィーケーション」だ。

 代表的なプロバイダーとして、Googleと協業する世界最大手のIASが挙げられる。ほかにも、Twitter、Facebookなど数々の大手プラットフォームで広告計測の認定ベンダーに採用されているMOATや、不正なトラフィックを検知して保護することを得意とするアドフラウド対策グローバル大手のWhite Opsがある。

 動画広告を実施する際には、提携しているメディアパートナーがMRC認定を受けたこれらの第三者計測ベンダーを導入し、透明性への要望に応えることができるかどうか、今一度確認して欲しい。

フリークエンシーコントロール

 最後に、過剰な広告配信やリターゲティングは、コンバージョンどころか、コストをかけてアンチユーザーを増やす自滅行為にもなりかねないので、これも一種のブランド毀損といえる。対策として、フリークエンシー(同じユーザーに広告を配信する回数)を適切にコントロールすることでユーザーからそっぽを向かれるリスクを軽減したい。

まとめ

 ここまで見てきたように、広告価値毀損の問題が生まれた背景には、業界全体が過度にスケールとCPCやCPA効率を追求し、広告掲載のクオリティをおろそかにしてきた経緯がある。しかし、スケールとクォーリティは決して相反するものではないことを指摘しておきたい。例えば、優良サイトをネットワーク化したPMP(プライベート・マーケット・プレース)のように、非公開取引によって、一つ一つ広告掲載媒体を事前審査しながら、高いターゲティング精度と安心安全な環境での広告配信ができるアドテクノロジーもマーケットも存在する。つまり、「守り」方さえ押さえれば、デジダル動画広告は費用対効果の高い「攻め」のマーケティングを実現する有効な手法である。

 最後に、動画広告を始める前に、押さえたい「守り」のチェックポイント5つを、ここにおさらいした。広告配信パートナーを選定する際に、これらの広告価値毀損のリスクに対するポリシーを確認してみてはいかがだろうか。

  • 広告が「アダルト」「ヘイトスピーチ」など不適切なサイト上に表示されていないか?
  • 広告がユーザーに本当に見られているのか?
  • 広告が“人”ではなく“ボット”によって閲覧やクリックがされていないか?
  • 上記の問題を検証できる中立的な第三者検証機関で透明性の高い広告配信要望に応えられるか?
  • 広告配信が過剰に配信されないフリークエンシーコントロールについてのポリシーがあるか?

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この記事の著者

岩本 香織 [GlassView Japan](イワモト カオリ)

GlassView Japan合同会社COO。ニューヨークに拠点を置きグローバルでブランディング動画広告配信ソリューションを提供するGlassViewに、2015年における日本支社立ち上げメンバーとして参画。2016年より副代表に就任し、デジダル動画マーケティングで課題を抱える広告主・マーケティング担当者の支援をミ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/02/15 09:00 https://markezine.jp/article/detail/27728

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