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日本郵便が模索するデータドリブンマーケティングの「多層化」とは リード創出・リテンションでの可能性

2018/03/22 12:00

 アジャイルメディア・ネットワークは、昨年から今年にかけて実施している日本郵便の「デジタル×アナログ」実証実験プロジェクトに参加。2月に開催した自社イベントの招待にDMを活用し、メールのみでアプローチするよりも多くの来場者を獲得した。結果報告の前回記事に続き、今後の可能性をひもとく本記事では、リードナーチャリングへの貢献や、同社が主にBtoC企業に提供しているアンバサダープログラムにおいてDMがどう機能するか、その可能性を掘り下げる。

DMによる来場促進のリフトアップは25%

――前回記事では、貴社が主催した、アンバサダープログラムを使っている企業や検討している企業を対象としたBtoBイベントの来場促進にDMを活用した結果をご紹介いただきました(概要は以下)。今回はそれを受けて、アジャイルメディア・ネットワークのクライアントであるBtoCの企業へ、アンバサダープログラムの一環としてDMサービスを提供するに至るまでのステップなどについてお話しいただきます。

 まず、簡単に効果について振り返りとして教えていただけますか?

左から、アジャイルメディア・ネットワーク株式会社 プラットフォーム部 部長 五十嵐靖也氏、日本郵政株式会社 郵便・物流営業部 担当部長 鈴木睦夫氏
左から、アジャイルメディア・ネットワーク株式会社 プラットフォーム部 部長 五十嵐靖也氏、
日本郵政株式会社 郵便・物流営業部 担当部長 鈴木睦夫氏

目的:自社主催イベント(2018年2月1日開催)への参加促進
方法:参加見込み客から2000名に対し、1.「メールだけ送る」600名、2.「DMとメールを送る」700名、3.「DMだけを送る」700名にそれぞれアプローチ
DM投函:2017年12月18日
メール配信:2017年12月20日
評価指標:メール開封、Webサイトへのアクセス、イベント参加申し込み、イベント参加
最終来場者数:475名

五十嵐:本イベントは、毎年当社が開催している大規模なイベントです。前年も同じようなタイミングで、メールのみでアプローチをしていますが、CVRのひとつであるイベント参加申込率をみると、各グループの内訳は、メールだけ送ったグループが9.18%に対し、両方送ったグループは17.8%と大きな差がありました。ちなみにDMのみは4.8%となりました。

――メールとDMの相乗効果があったわけですね。

五十嵐:そうですね。2000名というのは人単位ですが、企業単位でみると顕著な差が表れました。上記のグループ2と3、つまりDMを送った企業は7割が来場していて、一方でメールのみのグループ1の企業は5割弱の参加でした。この25ポイント程度の差は、DMによるリフトアップといえるのではないかと捉えており、今回の実験で手応えのあった部分のひとつです。

有望な見込み顧客が来場していた

――他に、前年実施時と異なっていた点はありましたか?

五十嵐:本イベントは代理参加可能でしたので、送付した宛先と来場者の突き合わせをすると、一定数の方が代理で参加していたことがわかりました。これは例年、問い合わせもいただくケースですが、今回問い合わせをいただいた中だと、DMを送った人のほうが多かったようです。

――メールのみのアプローチと比べるとDMを送付した企業では来場率で約25%のリフトアップがあり、送付した宛先とは違う人が来場した率が高かったのですね。

五十嵐:そうですね。特に前者から、リードジェネレーションとして効果があったといえると思います。

 他に単純に前年との違いでいうと、来場者のアンケート回収率が前年は50%弱でしたが、今回は60%以上となりました。また、今回のゴールのひとつに、有望な見込み顧客との商談につなげることを設定していましたが、来場者アンケートで「当社から実際にアポイントを取ってもよいか」の回答に前年比で倍以上、チェックをつけていただきました。数にして約30社から75社となりました。

 この2点で増えた方々が、実際にどのアプローチからお申し込みをいただいた方なのかまで追えておらず、特に商談希望については今回のイベントで行った新しいサービスの発表などの影響も考えられます。厳密にDMの効果であるとは断言できませんが、少なくとも有望な見込み顧客が来場したということには、手応えがありました。


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