認知が60%、購入意向も40%アップ
MZ:今回の配信結果について教えてください。
須藤:下記図は、視聴率の推移ですが、大幅に下がることなくほぼ一定に保てていることがわかります。

広告配信を始めて3日経つまでは、相互に当てるという運用をしていなかったため、視聴率が大きく下がり始めていました。しかし、先述の仕組みで配信を始めた結果、視聴率は復活しクリエイティブの疲弊を止めることに大きく貢献しました。加えて、配信単価を下げて広くリーチできました。
辻本:また、Googleのブランドリフト調査を活用し、広告接触者・非接触者の購入意向、認知を比較したところ、認知が60%、購入意向が40%向上しました。また、市場全体での認知状況をマクロミルのパネルリサーチで測ったところ、実施前は18%ほどだった認知度が、70%ほどに向上していました。
これまで伝えづらかった機能訴求が可能に
MZ:佐合様は今回の施策をどのように評価していますか。
佐合:クリエイティブは、ターゲットに向けたエッジの効いたものが制作できたと思います。これまでのマス広告では、年齢層に関係なく届くこと、高度管理医療機器を提供するメーカーのイメージを守ることを考慮したクリエイティブになりがちで、攻めたものが制作しづらいところがありました。
しかし今回の提案では、若年層の認知を意識し、TVCMとは違う見せ方ができたと思います。それも、クライアント側に迎合しすぎず、ターゲットに届けるにはどうすればいいかを辻本さんと須藤さんから的確にアドバイスいただいたおかげだと思っています。
MZ:認知と購入意向の数字に関してはどう捉えていますか。
佐合:TVCMに多い15秒の尺では、コンタクトの内側を触らずに簡単かつ清潔に装着ができるという機能を認知してもらうのは大変でした。その中で今回の施策は、60秒と30秒の尺で取り付ける動作も見ていただけた上に、認知と購入意向が大幅に上がっているのを見ると、新技術のメリットについてしっかり伝わったと感じています。
今後は購入までつなげるチャレンジを
MZ:最後に今後の展望をそれぞれお話しください。
辻本:今後は、取り組みによってどれだけ売り上げに貢献したのか、可視化できればと考えています。ハードルの高い取り組みではありますが、来店計測などに関する技術も浸透しつつあるので、上手く活用して売り上げのところまで成果を結び付けたいです。
須藤:以前、メニコンさんからTVCMとネット広告の最適なバランスを模索しているとご相談いただきました。日本において、まだTVCMは有効な施策なので、商品、戦略別に最適な配分をご提案できればと考えています。
佐合:SMART TOUCHのテクノロジーはこれまでのコンタクトとまったく違います。それをいかに広く認知できるかを今後もミッションに活動していく予定です。
最終的にはSMART TOUCHを購入するために店舗に来てもらいたいと考えています。その中で動画広告や新しい技術の活用などにどんどんチャレンジしていきたいと思っています。