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超実践!サイト改善のPDCA

サイト改善のPDCAが回らない4つの理由と解決策


プロセスが整備されていない⇒図示して共有する

 社内ではじめて継続的なサイト改善に取り組む場合、プロセス自体が不明瞭なままはじまってしまうことが少なくありません。PDCAの各プロセスにおいて実行するべきことを、フロー図やステップに落とし込んで流れを整理しましょう。大切なのは、「1:誰が関わるのか」と「2:どの場で決めるのか」を明確にしておくことです。併せてタイムラインも入れておくとよいでしょう。

フロー図とステップの作成例
フロー図とステップの作成例

 フロー図とステップを用意した上で、社内で共有会を行いましょう。その中で疑問や意見などが出てくるかと思いますので、それを整理しながらルールを決めていきます。自分がPDCA活動においてどの部分に携わるのか、担当者は自分の前後のステップを確認しながら、次の人につないでいくことを意識し、進めていくことが大切です。どこかのステップで止まってしまうと、その後のステップもすべて止まってしまうため、各案件や施策が現在どの位置にあるのかを把握することも、PDCAプロジェクトの責任者の重要な役割です。

施策が承認・実行されない⇒優先順位と承認条件を決める

 施策案はいろいろ出るのだが、実際には実行されないというケースも非常に多いです。その理由は多岐にわたるのですが、現場でよく見るのは施策が承認されないということです。このようなことが発生してしまうのは、施策提案者と施策承認者の双方に理由があると筆者は考えています。

 提案者は施策について「優先度」を提示する必要があります。優先度は主に「施策の難易度」と「期待できる効果」によって決まってきます。施策を提案・相談する場合にこの2つを必ず添えて話をしましょう。

施策の難易度と期待できる効果をまとめた表
施策の難易度と期待できる効果をまとめた表

 ここで大切なのは、効果がどれくらい出るか、ということを正確に予測することではありません。重要なのは、どういった「ロジック」に基づいて優先順位を決めたかということです。承認する方も、正確にどれくらい売り上げが上がるかを予測することができないことは百も承知しています(そうではない場合は、いったんそのマインドになってもらう必要がありますが……)。

 承認者も何かしらのカンに基づいて判断したいわけではなく、自分自身が(そしてその人が別の人に伝える時に)納得できる理由付けが欲しいだけなのです。だからこそ、提案者側は「ロジック」によって、その手助けをしてあげてください。お互いに目指すところはサイトの改善ですので、敵同士ではありません(笑)。

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この記事の著者

小川 卓(オガワ タク)

ウェブアナリストとして、マイクロソフト、ウェブマネー、リクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパンで勤務。2015年にフリーランスとなり、UNCOVER TRUTHのCAO(Chief Analytics Officer)に就任。フリーランスでは、コンサルティング、勉強会、執筆などで活躍している。主な著書は『...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/04/23 11:54 https://markezine.jp/article/detail/28143

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