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必要なのはツールの導入ではなく「解決方法のデザイン」 チーターデジタルが語る、ベンダー活用のすすめ

一斉メールの効果を維持し続けるシナリオとは

 さらに、北村氏は国内事例として、温泉宿を中心とした宿泊予約サイト「ゆこゆこネット」のケースを挙げた。同社では、キャンペーンの通知を一斉メールで配信し、予約件数を増やしていたが、「キャンペーンメールの予約はキャンセル率が高い」という課題を抱えていた。

 上記要因の仮説としては、「大勢に一斉に送るメールの場合、多くのお客様の『温泉に行きたい』ニーズを手っ取り早く喚起できる反面、時間の経過と共にさまざまな理由で最終的にキャンセルするお客様にも同様に訴求してしまう」という理由が考えられた。

 そこでゆこゆことチーターデジタルは、「温泉に行きたい」と思って予約した後に、その気持ちを宿泊まで維持できるコミュニケーションの確立を目指した。「行きたい」という気持ちを維持すれば、キャンセル件数を抑えることができる。

 チーターデジタルでは、会員属性データや予約情報、予約先の情報や観光情報、天候などさまざまなデータを活用して要件定義を行い、キャンセル抑制のためのシナリオ設計をゆこゆこと共に行った。

 具体的には、宿泊予約をした翌日から予約したプランの料理や部屋等の予約詳細情報を届け、そこから宿泊前日まで、宿の近隣情報やお勧め観光スポット、天候などの情報をメールで配信するというもの。名付けて「ホスピタリティ・プログラム」だ。

 これにより、キャンセルの抑制につながったことはもちろん、会員からコンタクトセンターへお礼のメールが入るようにもなったという。また宿のパンフレットを配信したメールは、開封率が80%を超えるなど、受信者側にとっても有益な情報提供ができていることがわかる。

 北村氏は「メルマガの大量配信は否定されがちですが、顧客へのリーチが広い分、ある程度の効果は期待できます。一方、ご利用いただくお客様へのきめ細かな対応でフォローするプログラムを追加することで、お客様とのエンゲージメントを向上することも重視しました」と説明する。

購買可能性を広げるMAの使い方

 国内事例ではもう1つ、「ららぽーと」や「三井アウトレットパーク」などのショッピングモールを運営している三井不動産の例がある。三井不動産では2017年11月、リアル店舗と融合した新しいコンセプトのファッションECモール「Mitsui Shopping Park &mall」(以下、&mall)をオープンした。

 &mallの目標は、デジタルでもリアル店舗と同じように、会員一人ひとりの行動履歴に基づいた接客を行うことで、顧客ロイヤルティとエンゲージメント向上につなげること。その実現のため、チーターデジタルはMAの活用を提案した。

 MAのメリットは、さまざまな顧客のデジタル行動履歴を統合し、その結果を施策に展開できること。さまざまな施策を展開しているという同社だが、その施策の1つとして、「プライスダウン通知メール」を行っている。これは、閲覧していた商品が値下げされた際、メールで通知を送るという取り組みだ。

 プライスダウンの通知は、もとの価格が希望に添わないというケースには有効であるものの、そもそも閲覧商品を購入しなかった理由は価格が合わなかったからとは限らない。

 そこで&mallでは、プライスダウンの商品だけでなく、レコメンドエンジンとも連携し、関連商品の情報や、店舗のクーポンも加えて一緒に送信することにした。これにより、単に値下げで需要を喚起するだけでなく、購買可能性を大きく広げることに成功した。

 顧客側も、価格だけでなく、「類似の商品」や「色違い」などの選択肢があれば、検討しやすくなる。

 ここまで3つの事例について解説があったが、全てに共通するのは、マーケティング目標の達成、あるいは課題の解決などの実行面(「どうやって(How)」)に際し、ベンダーをうまく利用する術を心得ている点だ。データの蓄積・活用、シナリオの設計には高度なノウハウが必要になる。「ノウハウ不足だと感じる部分に関しては、ぜひベンダーをうまく活用してほしいと思います」と北村氏は話し、講演を終えた。

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/05/10 11:00 https://markezine.jp/article/detail/28220

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