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アプリ業界からマーケターが学べることは沢山ある、DeNAのマーケ組織を徹底解剖

2018/05/21 08:00

 なぜか、アプリ業界のマーケティングは他業界と別物として捉えられがちだ。しかし実際にはそんなことはなく、むしろどの業界のマーケターにも学びとなるエッセンスが詰まっていることがわかった。本連載では、多数の人気ゲームアプリを提供し、マーケティング活動にも積極的に取り組んでいるDeNAの宣伝部にインタビュー。今回は部長を務める今西氏に、組織体制や組織全体で意識していることを聞いた。

DeNAのゲーム事業支える、マーケ組織の内側

MarkeZine編集部(以下、MZ):第1回となる今回は、宣伝部にて部長を務める今西陽介さんに、現在マーケティング活動に力を入れるDeNAのゲーム事業部の組織体制や戦略について話を伺います。まず、現在の宣伝部の組織体制から教えてください。

株式会社ディー・エヌ・エー ゲーム事業本部
宣伝部 部長 今西 陽介氏

 2004年株式会社ディー・エヌ・エーに入社。入社後は、Mobage、ポケットアフィリエイト、モバオク、モバコレなど、複数のモバイルサービスの立ち上げに従事。現在は、ゲーム事業のマーケティングを執行する宣伝部で、宣伝プロデューサー、コミュニティマーケティング、デジタルマーケティング、ゲームメディアPRなどの領域を管轄。

今西:弊社の組織は大きく分けると3つのグループから構成されています。まず宣伝プロデュースグループはマーケティング戦略の作成から実行、振り返り分析までを行い、PDCAを回して次回の施策を改善するという、マーケティング施策全てのアウトプットにおける責任を持つリーダーの役割になります。

 次のデジタルマーケティンググループでは、Facebook、Google、Twitterなどの運用型広告を中心に活用し、デジタルの力でユーザー数を最大化するミッションを担っています。マスマーケティングだけでは到達できないユーザーは多くいるので、スマホ上でターゲティングできる運用型広告の効果を最大化することは非常に重要です。

 最後はコミュニティマネジメントグループという「お客様のファン化」に関する取り組みを行う部隊です。リアルイベントの開催、アプリマーケティングにおいては重要なSNSの運用を通じてお客様と直接コミュニケーションを行っています。

 上の図は、弊社宣伝部の組織図です。ゲームをお客様に知ってもらうところからファンになってもらうところまですべてに関わるのが宣伝プロデュースグループで、各プロセスにおける施策の立案・実行を担っているのがデジタルマーケティンググループやコミュニティマネジメントグループです。

4つの職種で複雑化に対応

MZ:なぜこのような組織体制を組んでいるのですか。

今西:ゲームアプリのマーケティングは年々複雑化が進んでおり、職種を分けずに対応するのは困難だと考えたからです。

 そして、ゼネラリストの宣伝プロデューサーとスペシャリストのデジタルマーケター、コミュニティマネージャー、そして社内外のメディアパートナーへPR活動を行うパブリックリレーションという形で分業することにしました。PRに関しては、重要業務のため組織をグループ細分化せず宣伝部内で私が直接やっております。

 これらの職能でカバーしていない部分のマーケティングの取り組みもあるのですが、そこは基本的に宣伝プロデューサーでカバーしていきつつ、今後重要そうなマーケティング施策が出てくれば、場合によっては柔軟に組織化も検討して行ければと思ってます。

 新しい施策の中には、効果測定が困難で手を出しにくい施策もあるのですが、トライする量はきちんと意識してます。

MZ:ゲームアプリだと、開発チームとのやりとりも多いと思うのですが、その場合はどうするのでしょうか。

今西:その場合は、基本宣伝プロデューサーとゲーム開発のプロデューサーが一緒に物事を決めています。

MZ:ちなみに、宣伝プロデューサーが全体の旗振りをしていくわけですが、やはり一番偉いということになるのでしょうか。

今西:そうではありません。DeNAという会社自体が、役職関係なく意見の言い合えるフラットな組織が基本になっており、部長やマネージャー、リーダーという役職はありますが、あくまでも「役職」ではなく「役割」のため、偉そうに振る舞うこともありません。

 役職を持ち、意見が強い人が決めたことを、無理強いされることが世の中には多く存在するかもしれません。ただ、個人的な所感ですが、「やらされ感」のある仕事では結果も出ない上に面白くありません。

 それよりも一定の裁量権を持ち、能動的に施策の立案から実行まで取り組めるほうが効率とやりがいが高まると思っています。また、その中でいかに良質な意志決定をしていくかで本人の成長角度が上がっていくので、そういう場を増やすのが、私の役割だと感じています。

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