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コミュニケーションツールの今

利用シーンで垣間見えるツールの使い分け

 “友人・知人との普段のやりとり”に関しては、66%が「LINEのトーク(IM)」を利用していますが、相談のようなやや重い話題になると、「音声通話」や「LINEの無料音声通話」のような声によるコミュニケーションが増えています(図表3)。

図表3 各シーンで最も利用するコミュニケーションツールベース:ツールの利用経験者のうち、各シーンがプライベートで該当する人/単一回答※いずれも利用したことがない人は除く
図表3 各シーンで最も利用するコミュニケーションツール
ベース:ツールの利用経験者のうち、各シーンがプライベートで該当する人/単一回答
※いずれも利用したことがない人は除く

 一方で、対家族に関しては、友人・知人とのコミュニケーションに比べて「音声通話」や「SMS」の割合が少し高くなっていることがわかります。また、“欠勤の連絡”“お店の予約”というオフィシャルな状況においては、「音声通話」の比率が圧倒的です。ネット上でお店の予約もできる時代になってきていますが、いまだ電話(音声通話)の安心感を選ぶ方が多い様子です。

年代別にみた最頻利用ツール

 すべてのシーンを総合して、最も利用するコミュニケーションツールは何かを尋ねました(図表4)。

図表4 最も利用するコミュニケーションツールベース:ツールの利用経験者/単一回答※いずれも利用したことがない人は除く
図表4 最も利用するコミュニケーションツール
ベース:ツールの利用経験者/単一回答
※いずれも利用したことがない人は除く

 性年代別に比較をすると、男性50代の1位「音声通話」が目立ちますが、他の年代ではいずれも「LINEのトーク(IM)」が1位となっています。特に女性の10代では95%が「LINEのトーク(IM)」を最も利用するツールとして選んでおり、そのマインドシェアは圧倒的です。また、その他各セグメントで、2位には「音声通話」か「Eメール」が入っていますが、男性は女性に比べて全般的に「音声通話」の割合が高い傾向が見られます。一方女性では、1位の「LINEのトーク(IM)」に各年代で票が集まっています。チャットコミュニケーションは、男性よりも女性との親和性が高いコミュニケーション手段なのかもしれません。

 続いて、その利用理由について自由記述形式で聴取しました。「LINE」が気に入っている点としては、『手軽に使えて、既読マークが付くので相手が読んだかどうかわかるところが便利です。スタンプも気に入っています。(女性42歳)』や、『気軽に連絡ができる。スタンプなので簡潔にメッセージを伝えたりすることができる。利用している人が多いから。(男性18歳)』といった声が多く見られ、“気軽さ”、“既読がわかること”、“スタンプを使った簡便なコミュニケーションができること”、“グループでやり取りが可能なこと”が評価されている様子でした。

 また、音声通話派の意見としては、『手っ取り早いし、確実。(男性37歳)』、『用件を確実に伝えられる。(男性59歳)』、『直接声を聞いて話した方が早く済む。(女性53歳)』といった意見が多く、音声通話派は、普段のコミュニケーションでも“結論を早く出せること”や“確実さ”を重視していることがわかりました。

チャットアプリ導入はまだまだこれからか?

 有職者の方を対象に、ビジネスシーンで最も利用するコミュニケーションツールを尋ねました(図表5)。

図表5 ビジネスシーンで最も利用するコミュニケーションツールベース:有職者のうち、いずれかのツールの利用経験者(n=1,004)/単一回答
図表5 ビジネスシーンで最も利用するコミュニケーションツール
ベース:有職者のうち、いずれかのツールの利用経験者(n=1,004)/単一回答

 その結果、「音声通話」が67%で、他を引き離しての1位となりました。ビジネスでも「LINE」という方が5%ほどいるものの、話題のチャットアプリ関連は、軒並み低い数字に留まっています。先ほどの選択理由にもありましたが、ビジネスシーンにおいて、“結論を早く出すことでき”“確実である”音声通話が重宝されるというのは、うなずける結果でもあります。ただし、コミュニケーションの相手別に確認したところ、対同僚、対部下・後輩においては、LINEを最も利用するという方が15%前後いました。対上司・先輩になると、6%程度に留まっているものの、失礼にあたるリスクの低い対同僚・対後輩あたりから徐々に浸透している様子もうかがえます。

▼調査レポート
『SNS、メール、電話などのコミュニケーションツールに関する調査』(HoNote)

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利用が増えそうなコミュニケーションツールは?

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マクロミル(マクロミル)

高品質・スピーディな市場調査を提供する、マーケティングリサーチのリーディングカンパニー。生活者のインサイト把握やデジタルマーケティング施策の広告効果測定など、マーケティング課題解決に向け最適なソリューションを提供。世界21カ国、50の拠点を展開し、唯一無二のグローバル・デジタル・リサーチ・カンパニーを目指す。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/03/04 18:00 https://markezine.jp/article/detail/28430

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