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入場者数は2年で150%に!B.LEAGUEのデータベース構築により変化するバスケットボール業界


 B.LEAGUEが展開している、スマートフォンを起点としたデータドリブンなマーケティングに注目が集まっている。2016年から現在までで、すでに入場者数は150%にまで増加。DMPの構築も着実に進んでいるという。本稿では、B.LEAGUEの全体的なマネジメントをしている葦原氏と、グッズ売り上げ急成長の立役者である菅原氏にインタビュー。これまでの施策の経緯と、理想とする顧客体験を聞いてきた。

B.LEAGUEの活性化に向けて

――初めに、お二人の自己紹介をお願いします。

(左)公益社団法人 ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ 常務理事 事務局長 葦原一正氏(右)B.MARKETING MD Gr 菅原瑠美氏

(左)公益社団法人 ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ 常務理事 事務局長 葦原一正氏
(右)B.MARKETING MD Gr 菅原瑠美氏

葦原:公益社団法人 ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(以下、B.LEAGUE)の事務局長を務めております、葦原と申します。B.LEAGUEでは、全部門のマネジメントを行っています。また、B.MARKETINGの立ち上げ時から、ビジネスプランやマーケティングの方向性の策定にも携わってきました。

菅原:私は、B.MARKETINGでグッズ販売の担当をしています。菅原と申します。自ら商品企画をすることもあれば、各クラブチームが企画した商品へのフィードバックをすることもあります。我々は、メーカーではないので、あくまでも選手や試合をプロモーションすることに重きを置いて活動しています。

――B.LEAGUEとB.MARKETINGの事業内容をお聞かせください。

葦原:バスケットボール業界には、B.LEAGUEだけでなく、日本代表やアマチュアなど色々な組織に権益があります。B.MARKETINGは、それらの権益をパッケージングして、より価値のあるコンテンツとして提供しています。今のところ、スポンサービジネスと放映権による売り上げが大きいですね。

 また、B.LEAGUEは、「世界に通用する選手やチームの輩出」「エンターテインメント性の追求」「夢のアリーナの実現」という3つの使命を果たすことをミッションにしています。我々はこのミッションのもと、B.LEAGUEを盛り上げていくために、マーケティングをはじめ様々な施策を行っています。

入場者数は150%に!スマホを起点にした顧客体験に行き着いた理由

――では早速、B.LEAGUEのマーケティングについて、うかがっていきます。まず、B.LEAGUEは発足当時からスマートフォンを起点とした集客施策に取り組んでおられます。当時、どのような考えのもと、この施策をスタートしたのですか?

葦原:大きく2つのポイントがありました。まず1つ目は、野球やサッカーと比較して、バスケットボールの観戦者には若年層が多いということ。

 もう1つは、バスケットボールの試合を見てみたいという観戦意向者は、テレビよりもスマートフォンのヘビーユーザーである傾向が高いことです。これは観戦意向者のペルソナ分析から判明しました。さらに、情報をスマートフォンで収集するだけでなく、自ら発信する傾向が高いことも特徴です。

 これら2つのポイントを踏まえて、B.LEAGUEを活性化させる施策を考えた結果、スマートフォンで完結できる体験を提供しようと決めました。

――具体的には、スマートフォンでどのようなサービスを提供しているのでしょうか?

葦原:観戦チケットの購入から入場までをスマートフォンだけで完結できるようにしたことが、一番大きいですね。他にもグッズの販売、情報の配信を行っています。アプリでは、応援したいチームのお知らせや勝敗結果などがプッシュ通知で配信されるほか、簡単なアプリゲームも提供しています。

――このスマホファースト戦略を始められてから、約3年が経過しています。現時点で、どのような成果が上がっていますか?

葦原:現在、来場者数は年間250万人です。スマホファースト戦略をスタートして、1年目は約40%、2年目は11.8%、来場者数が増加しました。なので合計50%くらい、来場者数が増加したことになりますね。

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この記事の著者

松崎 美紗子(編集部)(マツザキ ミサコ)

1995年生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、新卒で翔泳社に入社。新入社員として、日々奮闘中です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/06/27 10:24 https://markezine.jp/article/detail/28663

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