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統括編集長インタビュー

「それ“ムーンショット”だね」菅原健一氏独立、新たな野望は企業の10倍成長の支援

 Supership CMO、スマートニュースブランド広告責任者などを経て、2018年7月1日に独立した菅原健一氏。6月11日にFacebookで独立の意向を発表してからその去就が注目されていたが、次に菅原氏は何を目指すのか。MarkeZine編集長 押久保が聞いた。

今後取り組むのは「職能のリキッド化」

―― 菅原さんがスマートニュースに入社された時にインタビューさせていただきましたね(記事詳細)。そこから2年、スマートニュースを退職されて独立されたとのことで、その経緯をお聞かせください。

菅原健一氏。新しいオフィスにて撮影
菅原健一氏。新しいオフィスにて撮影

 スマートニュースに入社して2年経ち、広告事業としても、そしてメディアとしても、大きく成長できたと思います。その一方、僕自身でまた新しくやりたいことが出てきたので、スマートニュースが大きく成長したこのタイミングで、次のチャレンジをしたいということで独立しました。

 正直にいうと、ありがたいことに在職中から色々とお誘いをいただいておりました。でも、まずはスマートニュースに集中したかったので、そうしたお誘いは全部お断りしていました。

 そして最近になってやりたいことが出てきて、どうしようかと悩んでいたのですが、会社から会社に移るのではなく、「別のやり方もあるな」と。社会実験みたいなことにも興味がありましたし、お誘いも一段落のタイミングだったので、独立することにしたんです。

―― エージェンシーにいた方がブランドに転職したり、ブランドの方が独立したり、またコンサルティング分野に移られたりと、デジタルマーケティング業界で人材流通が活発化しています。そういう潮流にも影響を受けたのでしょうか。

 そういう意味では、資生堂ジャパンでCMOだった音部大輔さんからの影響も少しあるかもしれません。音部さんは自身のキャリアを背景に、CMOのシェアリングサービスという新しいサービスを提供されていますが、僕が目指していることもそれに似ているんです。僕の表現でいうなら職能のリキッド化。たとえるなら、それこそAWSのような発想で「必要な時、必要な期間だけその職能の人材にアクセスできる」ができないかな、と。

―― もう少し具体的に教えてください。

 会社という箱の中にいろいろな人材がいるのではなく、会社がある目的を達成するために、必要な人材にアクセスするというイメージですね。たとえばCMOの機能が必要ならこの人、グロースならあの人、ユーザーエクスペリエンスならこの人、といったように、必要な人=機能にアクセスできる。

 採用するわけではないので、ジョブローテーションや年功序列を考えず、「困ったら、そのリソースを借りる」だけ。このような形で、特定の職能がリキッド化されたらおもしろいだろうなと考えたんです。そのきっかけとなったのは、ここ5年~10年間、アドバイザーや顧問という立場で様々な企業を支援してきた経験です。

成長するために必要な指標は、たった1つ

―― アドバイザーをやる中で、人材の問題に気づいたということでしょうか?

 人材というより、これまで当たり前とされてきたやり方による弊害に気づいた感じです。

 たとえば一般的なケースだと、人材評価にしても会社という箱の中でまるっと管理しているだけですが、職能がリキッド化されていればその人が持つ数字が可視化されます。そして企業が成長するためのトリガー、具体的にはどの数字がどの人にどう紐付いているかを見極めることは、非常に重要なポイントだと考えているんです。

 僕がアドバイザーをやる時は、まず何の数字を見るかを決めるところから始めます。たとえばニュースアプリでいえば、まず一人あたりの利用時間が重要な指標になります。ユーザーがアプリに満足していれば、それだけ使う時間が多くなるわけですから、つまり利用時間を増やすことに徹底的に集中すればいいわけです。

 ところがここで、PVやら総滞在時間やらと分解していくと、セクショナリズムが働いて1つの会社が別々の数字で動くことになり、部分最適に陥ります。

―― 見るべき指標をシンプルにということですね。

 そうです。マーケティングは利用時間を増やすようなマーケティングを展開し、開発は開発の立場から利用時間向上に貢献するものを開発し、セールスは利用時間を売る。こうやって、本来は1つの指標に紐付くはずなんです。なぜなら、ここでいう利用時間とは、その企業の製品が生み出す資源だから。売上の原資となるのは資源ですよね。

 だとしたら、その資源につながる数字を1つ見つけて、そこを増やすように人を紐付けていけばいい。いろいろな会社のアドバイザーをしてきましたが、ほとんどの企業の成長するために見るべき指標は1つです。それを見つければいい。そして、その数字につながる職能や人材を紐付けていく。そうすることで、企業のパフォーマンスは劇的に向上するんですよ。

 個人的には、企業は数倍の成長ではなく10倍の成長を目指すべきだと思っているんです。そうでないと、猛スピードで変化する環境に対応することができない。いうなれば、僕が今後やっていくのは「企業の10倍の成長を支援する会社」ですね。

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア部門 メディア編集部 部長/統括編集長1978年生まれ。立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、『MarkeZine(マーケジン)』の立ち上げに参画。2006年5月のサイトオープン以降、MarkeZineの企画・運営を一貫して担当。2011...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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