テストその1 大きな視点から訴求点を検討
広告のテストは、次のような流れで行うと効率が良い。
例として「ロードバイク」をキーワードに、3種類の広告のテストを考える。
訴求点 | 広告(1行目=タイトル、2行目=説明文) | |
---|---|---|
広告(1) | 価格 | ロードバイクならここ! ○○サイクル。イタリアメーカーが、いまなら50%オフ! |
広告(2) | 商品点数 | ロードバイクならここ! ○○サイクル。豊富な品揃えで、欲しいバイクが見つかる! |
広告(3) | サービス | ロードバイクならここ! ○○サイクル。専門スタッフが、きめ細やかにサービス! |
コツは、一度にいろいろな要素をテストしないこと。
上の表では、タイトルは統一し、説明文のみを変えている。変化をつけているのは、説明文で伝えたいメッセージ内容だ。具体的には、広告(1)では価格を、(2)では商品点数を、(3)ではサービスの特徴を伝えている。
なぜなら、これが例えば、下表のようにタイトルも説明文も異なったものだとすると、
訴求点 | 広告 | |
---|---|---|
広告(A) | 価格 | 専門スタッフにおまかせ! ○○サイクル。イタリアメーカーが、いまなら50%オフ! |
広告(B) | 商品点数 | ロードバイクならここ! ○○サイクル。豊富な品揃えで、欲しいバイクが見つかる! |
AとBのどちらのCTRが上だったとしても、その違いを生んだのがタイトルなのか説明文なのかが判断できない。よく効くメッセージがどの部分だったのかを特定することが難しくなってしまうのだ。
テストその2 バリエーションを細かく検証
では、はじめの例で広告(2)の「品揃え」を訴求した広告のCTRが高かったとしよう。次は、これをさらに細かくテストすればよい。下のような広告を用意する。
表現のポイント | 広告 | |
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広告(2-1) | 豊富な品揃え | ロードバイクならここ! ○○サイクル。豊富な品揃えで、欲しいバイクが見つかる! |
広告(2-2) | 1500点以上の | ロードバイクならここ! ○○サイクル。1500点以上の品揃えで、欲しいバイクが見つかる! |
広告(2-3) | 人気……多数 | ロードバイクならここ! ○○サイクル。人気車種が多数。欲しいバイクが見つかる! |
1回目のテストと同様、全体ではなくある部分だけを変えるのがポイントだ。この場合、広告(2-2)のCTRが高かったとすれば、これを元に、さらに訴求点をクローズアップしたクリエイティブをテストすればいい。
このように「広告テスト」の機能を利用すれば、効果の高い広告を作り出していくことが可能になる。わざわざ個別で設定する必要もなくキーワードに対して一括にテストできるので、非常に効率的だ。もちろん、2段階、3段階で終えることなく、さらに細かいテストを続けて表現を磨きあげることもできる。
スポンサードサーチをはじめとする検索連動型広告。認知は広がっており、実際に出稿を行う企業も数万社の規模へと増加中だ。しかし、キーワードの登録や予算の管理に追われるがあまり、広告文にまでは十分に手をかけられていない、という広告主も多いのが実情だ。広告テストの機能を十分に活用してノウハウを蓄え、一歩先んじた検索エンジンマーケティングを展開してほしい。