オフライン・オンラインを横断して獲得を追求
MarkeZine編集部(以下、MZ):お三方は電通ダイレクトマーケティング(以下、DDM)の前身である電通ダイレクトフォース時代から、ダイレクト領域のデジタルマーケティングを牽引されてきたそうですね。まず、現在の担当領域をそれぞれうかがえますか?
今井:「プランニング&エグゼキューション・センター」という営業部門の部長をしています。担当しているクライアントは幅広く、メディアプランや運用型広告の運用を手がけています。電通本社と協業しながら進める案件もありますが、クライアントと直接取引をしている案件が中心となっています。獲得フェーズから認知やリード拡大など、テレビCMや雑誌といったマス媒体からデジタル媒体までオン・オフ問わず対応しています。
小松:私は「イノベーション・コンサルティング部」の部長として、デジタルマーケティングのプランニングや運用型広告の運用、サイト改善などのコンサルティングを担っています。領域は、総合通販から化粧品や健康食品などの専門通販、また通信や金融など多岐にわたります。
中嶋:営業部門で担当部長を務めています。今井が話したように部としてはマス媒体からの獲得を見る場合もありますが、私は主にデジタルのアクイジション領域で支援しているケースが中心ですね。
テレビCMによる認知のKPIや、中間KPIを新たに設定
MZ:皆さん共通してパフォーマンス領域に軸足を置きながら、クロスメディアでの獲得も支援されているといったところですね。これまで、印象深かった仕事にはどんなものがありましたか?
中嶋:まさにクロスメディアでのKPI設定などから関わった案件に手応えがありました。通信系の企業で、自社のWebチャネルにおける獲得目的のプロモーションを以前から担当していましたが、追ってテレビCMも加わることになり、電通本社と連携して進めました。
最終的な成果としてはやはりWebでのパフォーマンスが重要になるので、既存のオンラインのKPIはもちろん、認知系のKPIを新たに設定し、それらの計測方法、ツール選定、短・中・長期ごとの評価方法、レポーティング頻度などをクライアントとともに一から考えたので、学びになりました。
MZ:テレビCMを中心にトラディショナルメディアの効果測定も進みつつあるので、いち早く知見を蓄積された形ですね。小松さんはいかがですか?
小松:印象深いというと、十数年前にまったくの異業種から広告業界に転職しましたが、その頃から、ずっと良くしてくださっていたクライアントの方がいました。
広告主と代理店というより、上司と部下のように接してくださり、広告主の考えを教わりながら、こちらはデジタル領域の最新情報を提供して。そういう関係を十数年築けたのは、自分の仕事人生においてとてもありがたかったことですね。
MZ:そういった関係は、まさにパートナーといえますね。今井さんは、仕事の中で印象深いというと?
今井:私も異業種から電通グループのデジタルエージェンシーに転職したので、当初はついていくのに必死でしたし、鍛えられました。同社の時代に、営業部が「旧・電通ダイレクトフォース」に統合されて今の体制になりましたが、一貫してチームで力を発揮できていたことが、振り返ると印象に残っていますね。そんな中で、自分も伸びてこられたと思います。