コンバージョン数が前月比で約2.3倍に改善
実際に、「鉄道」興味関心層のWeb閲覧ログデータからトピックを抽出しクラスタリングすると、鉄道会社のサイトはもちろん、地方新聞系メディア、食べログなどのグルメ系メディア、じゃらんnetなど旅行系メディア、日経新聞などの大手新聞メディア、ヨドバシカメラなど家電通販サイトなどが特徴的な閲覧サイトとして上位にあがってきました。遠方に出かけて好きな鉄道の撮影をしたり、現地でグルメを楽しむなど、ユーザーのライフスタイルが垣間見えます。

コーポレートサイトなど広告配信枠のないサイトもあるため、リストアップしたすべてのサイトに配信できるわけではありませんが、対象サイトを数千単位で抽出し優先的にディスプレイ広告を配信。デモグラフィックデータから把握したユーザーのオーディエンス条件も掛け合わせ、ターゲティング精度を高めました。配信結果では、ディスプレイ広告からのコンバージョン数が前月比で約2.3倍に改善。購入CPAでも目標をクリアすることができました。
自然言語処理を活用し、類似性の高いサイトを発見
UFOや超能力などのミステリー情報を集めた雑誌とのコラボ企画は、鉄道ファンよりもさらに難易度が高く、ニッチなターゲットでした。そのため、類似性の高いサイトを、自然言語処理の「Word2Vec」という手法を活かし、配信先として選定することにしました。類似度の高いサイトには、超常現象、占い、スピリチュアルなどの情報サイトが次々にあがり、ディスプレイ広告の配信先として活用することができました。
Word2Vecを用いると、下図のようにサイトの類似性をネットワーク図や階層クラスタリングで可視化することができるので、どのサイトとどのサイトがより近いかも把握することができます。閲覧サイトだけではなく、検索キーワードもインプットデータにできるため、実際の検索流入キーワードのデータから、類似性の高いキーワードを発見することもでき、SEOやコンテンツ企画に有用な示唆を与えてくれます。

