調査結果を受け行ったメディア改革
――意識調査の結果を「ルトロン」の運営にどのように活かしていますか?
鈴木:調査結果を踏まえて、曜日特集を開始しました。月曜日から日曜日まで、曜日ごとに特集テーマを組み、それに沿った記事を配信するようになりました。
ここには、「女性は色々なモードを切り替えて生活している」という点を反映しています。おでかけしたい日、一人で静かに過ごしたい日、身体を動かしてリフレッシュしたい日、女子会モードの日、デートをする日など、色々なモードに合わせた特集を組んでいます。

――「〇曜日だから、ルトロンを見て身体を動かそう」というように、ユーザーの生活に組み込まれると、ルトロンにくることが習慣化されそうですね。
鈴木:そうなんです。また、調査では“誰からの情報なのか”を強く意識されている点も浮き彫りになりました。SNSをはじめ、これだけ情報が溢れている世の中ですから、その分野に詳しい専門家や著名人、ルトロンの編集部など、目利きの人からの情報が求められているんですね。曜日特集には、そういったニーズを汲み、編集特集を強化する目的もありました。
随時回しているSEO施策は約50!
――話のテーマを変えます。「ルトロン」では、運営にあたりデータ活用にも注力されていると聞きました。
鈴木:そうですね、SEO対策、アナリティクスなどにも力を入れています。たとえば、特集や記事のテーマは、年間のサーチトレンドやSNSトレンドを分析して決めています。
SEO対策については、SEO関連の施策を全部で50ほどリストアップし、プロジェクト化しています。それらの施策一つに、「タイトルの書き分け」があります。タイトルの書き分けでは、アプリ・ブラウザ・検索用と3本の記事タイトルを用意しています。
具体的には、アプリはUIの関係で文字数に制限があるので、長すぎず、でもアプリを回遊しているユーザーの興味を掻き立てるようなものを。ブラウザ用のタイトルは、検索キーワードを必ず含んでいることを条件にしています。ですが、検索キーワードを重視すると女性らしさ・親しみやすさなどが欠けてしまうので、Web用のタイトルはそれらを加味したタイトルにしています。
――そんなにたくさんの施策を回されているんですね。
鈴木:ええ。また、SEOの効果を得るためには、一つひとつの記事がバラバラに掲載されているのではなく、それを束ねる親ページを作ることが大切です。親ページもパラグラフを再構成したり、編集部のコメントを追加したりして、凝縮されたコンテンツになるようにしています。コンテンツをツリー構造にし、ページにメタデータを持たせることで、サイト内検索の精度も上がりますし、欲しい情報にすぐにたどり着けるというユーザビリティを提供することができます。
「ルトロン」には、動画だけで約8,000本、それ以外のコンテンツも合わせて約9,000本のコンテンツがあります。それらのコンテンツが埋もれてしまわないように、複数のコンテンツをまとめた記事などでコンテンツリバイスする工夫をしています。