VO5のブランドイメージを変えた、サンスターのTwitter活用
続いて登壇したのは、サンスターのビューティケアマーケティング部の吉田香代子氏。
同社では、4月から6月にかけてVO5ヘアスプレイのキャンペーン企画「秒速変身」を実施した。ヘアスプレイ市場は、2006年頃に見られた盛り髪ブーム以降、縮小傾向にあり、近年は横ばいが続く。シェアはNo.1の花王とNo.2のサンスター2社で占められているものの、そこには大きな開きがあるという。
「生活者には、VO5に強力なセット力・プロが愛用しているというイメージがあります。そこで、VO5は自分たち向けのブランドであるという共感が必要と考え、商品の価値を知っていただく体験とその共感を広げることを目的とした、リアルとデジタルを組み合わせたコミュニケーションを設計しました」(吉田氏)
意識喚起・話題化から購入までのカスタマージャーニーにおいて、サンスターは3つのステップを設計。重要視したのは、リアルとデジタル両方からの体験コンテンツだ。
さらに、体験への参加意欲を生むファーストステップの土壌作りに、動画広告・交通広告・PR・Web告知を実施。そして最後のステップでは、共感の拡大を狙う。この中でTwitterの役割は、体験に導く土壌作り・共感による拡散にある。
このプロセスに関し吉田氏は「まずはブランドイメージを変えることを考え、態度変容につながる価値の体験を共有するツイートへ促していけるように、Twitter広告を設計した」と語った。
多様なTwitter広告を使い分け、予想以上の効果を獲得
Twitterで実施した広告は、First View Only・プロモトレンド・プロモツイートの3つ。
まず、認知拡大・話題化を目的に実施されたFirst View Onlyでは、サンバ隊をテーマにしヘアアレンジの楽しさを感じられる動画を配信した。3秒視聴数は想定視聴数を大きく超え、約6倍となった。「出稿後、#秒速変身、#vo5のハッシュタグの付いたツイートが増加し、Twitter上での会話量の増加が見えた」と吉田氏は語った。
続いてTwitterのトレンド枠最上位を24時間ジャックできるプロモトレンドでは、キーワードである「秒速変身」を疑似体験できるデジタルツール「VO5秒速変身!ナビ」を告知。短時間での圧倒的リーチによる、ブランド・商品の会話の促進を狙った。プロモトレンド実施日、アカウント流入は数万UUをカウント。ツイートからも多くのユーザーをウェブサイトへ誘導できたため、商品理解にもつながった。
最後に共感による拡散を目的として行ったプロモツイートでは、カンバセーショナルカードを採用し、ユーザーのリツイートを促した。出稿テキストを最適化していくと、ツイートも増加。広告でリツイートしたユーザーを中心にリアルイベントや商品に関する投稿も見られた。
「First View Only、プロモトレンド、プロモツイートそれぞれで、狙っていた話題化と共感の拡散が起き、予想以上の高い効果が出た」と話す吉田氏。Twitterは起爆剤として期待でき、一気に視聴数を上げる、アカウント流入を狙う施策に活用していきたいとまとめた。