日立製作所(以下、日立)は11月1日より、小売りおよび流通業向けに「Hitachi Digital Solution for Retail」の提供を開始する。第一弾では、「販促施策最適化」「出店業務効率化」「商品需要予測」の利用が可能となる。
「Hitachi Digital Solution for Retail」は、小売りおよび流通業の企業から各種データを取得し、データ蓄積から、AIを活用した分析、バリューチェーンの最適化に向けた施策の提案までを一括して行うサービス。これにより企業は、データ蓄積および分析のための特別なリソースやノウハウを保有せずに、マーケティングや出店計画、発注、在庫の最適化といったKPI達成に向けて、データに基づく迅速な施策提案を受けることができる。
同サービスでは、幅広い分野や業務での実績を持つ日立のIoTプラットフォーム「Lumada(ルマーダ)」のAIリソース(ツール、インフラ、人材、ノウハウなど)を用いて、企業のデータを活用した意思決定や施策の実施を支援。売り上げや利益の拡大、人手不足の解消、新たな価値およびビジネスの創出などに貢献する。
具体的には、まず企業が設定したKPIの分析に必要な業務データ(ID-POSデータ/顧客情報/商品情報など)やIoTデータ(人/設備など)、オープンデータ(商圏/気象など)を収集し、それらを同社がデータ基盤に蓄積。
蓄積された膨大なデータをもとに、同社のデータサイエンティストがAIを活用して分析することで、これまで見えていなかったデータ間の新たな相関関係や、KPIを最適化する新しい施策を提案する。施策実施後の効果検証も行えるため、企業は早期での課題解決や改善効果の増大が期待できる。
【関連記事】
・日立、AIで顧客の声を約1,300種類に分類する「感性分析サービス」の提供を開始
・「情報銀行」の実現に向けた実証実験を開始/日立製作所、東京海上日動、日本郵便、DACら6社が参画
・日立、人工知能を活用したマーケティング施策立案が可能な「顧客ロイヤルティ向上サービス」を販売
・ネスレ、日立のヒューマンビッグデータ技術を活用しオペレーターの行動を分析・改善を実施
・産学連携から産学協創へ、日立と東大大学「日立東大ラボ」を設置