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「小霜さん、質問してもいいですか?」

広告クリエイティブディレクター小霜和也のお悩み相談室1「今後の理想の広告の在り方って?」

マス×Web統合は「親父の出番」

『社内の制作チームがマスとデジタルで分かれており、別々に考えることが多く、うまく統合ができないのですが、CDとしてどうやってチームをまとめていますか?』

 これは、先ほども言いましたが、僕が言うとみんな言うことを聞いてくれるんですよ。CDがデジタル含めて全部見ないと、なかなかクリエイティブの統合って難しいと思うんです。結局「マスはマスでやります、WebはWebでやります」みたいになってしまう。

 で、人も倍かかるし、「お金はテレビで使い切っちゃったんで、Webはもうお金ありません」という話が、あちこちで起きていると思うんですけど。

 今、どこのエージェンシーでも「マスはおっさんがやる、デジタルは若い人がやる」という風になっちゃってると思う。でも、若い人が全部を取りまとめるっていうのは、なかなか難しい。CDに楯突くカタチになっちゃうし、クライアントに対しても、押しがきかないし。

 そこんとこは、僕みたいな親父がやるしなかいかなって思ってます、ハイ。

老舗ブランドは「〇〇ロス」を作っている

『ざっくりですが、老舗ブランドの再生について……。』

 老舗ブランドの再生が課題っていう会社は、いっぱいあるんですよね。で、よく言われるセオリーとしては、食品系だと新しい食べ方とか、レシピの動画をレシピサイトで配信するとか。定番化した商品をよみがえらせるっていうのをよくやっているかな。

 あと、「ペットロス」とかさ、〇〇ロスってあるじゃないですか。これがないと寂しいみたいな。老舗ブランドがやっていることって、そういうのを作っている気が少しするんですよね。

 日清食品って、色々なブランドがどんどん定番化していった結果、今若返りに躍起になっているのかなと思うんですが、彼らにとって、カップヌードルとかUFOを若者カルチャーの発信地にするみたいにですね。ポカリスエットなんかも、高校生にとっての発信基地にしようという、そんな意識があるんじゃないかな? と思うんですけど。

 僕、昔、一番搾りで「地域の美味しいものを見つけよう」というキャンペーンをやったんです。そこから「B級グルメ」とか「ご当地グルメ」というものができたと思っているんですけど。そういう風に「商品にカルチャーをつける」あるいは「商品からカルチャーを作る」みたいなことで存在感を出していこうというやり方が、一つあるかなと思うんですよね。

 あと、そういうものの効果ってなかなか数値化できないし、しなくてもいいいものなんじゃないかなって思うんですね。全部同じような物差しで見ようとか、同じ枠にはめようっていうと、無理があると思う。どの商品にとって、どの方程式が合っているのかというのは、あんまりね……。「この方程式だ!」というより、色々な視点から常に見ないといけないと思うんですよね。

 ここから先の具体的な話は、仕事になるかな(笑)?

 色んな方が相談しに来られるんですけど。僕クリエイティブだからか、相談されるとね、アイデアを出しちゃうんですよね。「こういう風にしたらどうですかね?」とか。そしたら、「なるほど」って言って帰っていかれるんですけど。1時間とか2時間タダでアイデア出して、「これって相談なのかな? これ仕事じゃない?」って思うことがあって(笑)。

 相談と仕事の線引きがなかなか僕できなくて(笑)。ハイ、でもここから先は僕にもわかる線引きかなと思います。

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今後の理想的な広告の在り方

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MarkeZine(マーケジン)
2018/11/07 07:00 https://markezine.jp/article/detail/29490

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