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『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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「小霜さん、質問してもいいですか?」

広告クリエイティブディレクター小霜和也のお悩み相談室2「マスとWebの最適配分問題に対する打開策」

 MarkeZine読者会と称して開催した「小霜和也氏によるWeb×マス統合セミナー(相談会)」。会では小霜さんが、事前に参加者の皆さんにお送りいただいた質問相談に答えて下さいました。この連載では、その内容をほぼ実録でお送りしています。本稿は、「小霜さん、質問してもいいですか?」Vol.2です。

【ここまでの流れ】

広告クリエイティブディレクター小霜和也のお悩み相談室1「今後の理想の広告の在り方って?」

マスとWebの最適配分問題に対する打開策

『マスとWebのアロケーション方法について、ご相談させて下さい。本社でも最適な予算配分をどうしていくのか、検討が始まりますので。』

 僕ね、1ヵ月か2ヵ月くらい前に電通さんから「○○(相談者企業)のCD候補で出していいですか?」って聞かれたので「いいよ」って言ったんですけど、「得意先に断られました」と(笑)。

 何が足りなかったかなぁって、ちょっと悩んだんですけど……。「選んだCDに聞いて下さいよ」って言いたいんですけど(笑)。それは置いときまして。

 僕は、「テレビとマスを統合して、丸っと全体で設計してクリエイティブを作らないとかえって非効率ですよ。そういう風にしないと本当の効率化はできませんよね」と、ずっと言ってきているんですけど。自分自身もそういう風にしているつもりですし。ただ、そうなってくると、マスとWebの予算配分ってどこが最適値なのっていうのが付いてくるんですね。

 ある会社が、その最適配分コンサルみたいなことを始めているんです。それは、ツールとかを使わないで、クライアントが出せるデータをもらって、そのデータから出せる答えを出すという、統計学的な分析をしてやるんです。

 で、これまず安いんですよ。あと早い人が要らない。クライアントから人を出す必要がないというので、これは良いなと思って。その開発に関わることになりまして、僕契約したんですよ。同じように、マスWebのアロケーションの最適値を見るツールも存在するんですけど、けっこう高いし時間がかかります。

 ツールが宝の持ち腐れになっている会社があるんですよね。デジタル化のために全体の予算を効率的に圧縮しようとして、そのためにアロケーションの最適値を見る予算が年間1億とかになったら「何やってんねん!」となるわけです。本末転倒ですよね。

 なので、僕がやっていたりすることの裏付けとして、最適配分コンサルみたいなことに関わろうかなと思っていまして。多分、11月くらいにMarkeZineさんの記事として出るんじゃないかなと思います。なので、ぜひそれをお使いください(笑)。

調査をまんま鵜呑みにするのは危険

『マスとデジタルを一緒に効果測定する方法は、いくつもありますが、小霜さんが最有効だと思われる方法はなんですか?』

 これは、コミュニケーション投資に対するリターンの問題なので、アロケーションの最適値は必要でしょうということで、先ほどみたいなコンサルに関わります。どういう成果が出たかを測ることに関しては、ケースバイケースだと思いますし、その辺の調査については僕も専門ではないんですけど。少なくとも、第三者というかですね。客観的公平に見てくれるところに出したほうがいいんじゃないかなとは思います。

 それから、けっこうですね、効果測定って同じものを調査しても調査会社によって違うんですよね。出てくるものが。で、どこを信頼するかというと、たまたまこうなったとしか思えないことがあって。やっぱり参考っていう域を出ないんじゃないかなって思います。

 だから、調査をまんま鵜呑みにするのは危険かなと参考の一つとして、こういうものが上がってきたという受け止め方をしておくほうが、安全なんじゃないかなという意識があります

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MarkeZine(マーケジン)
2018/11/08 07:00 https://markezine.jp/article/detail/29491

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