SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

気になる広告クリエイティブをPick Up!

聴覚を活用したマーケティングの時代到来!音楽がブランディングに有効な5つの理由


若者の心を摑んだリクルートの音楽ブランディング

 また音楽は、若者へのアプローチにも有効だという。高野氏は、リクルートが実施したブランディング施策を例として紹介した。リクルートは今年、「Follow Your Heart & Music」と題して、若者を中心に人気を集める5組のアーティストとコラボレーションを実施している。内容としては、リクルートの目指す世界観である「Follow Your Heart」に基づき、「挑戦」をテーマにそれを体現しているアーティストたちが新曲を描き下ろし、MV制作していくブランディングプロジェクトだ。

 

 「この企画は、アーティストの選定が絶妙です。普通、アーティストとタッグを組む時は、大衆に人気のあるアーティストを選びます。でも、今回リクルートさんが選んだのは知名度や人気度ではなく、自社の目指す世界観を体現しているアーティストたちでした。歌詞に『リクルート』という言葉が出るわけでも、MVに出るわけでもない。あくまで『挑戦』をテーマとして、楽曲やMVそのものをまず好きになってもらって、その先に彼らアーティストを支援している存在であるリクルートに気づくという動線が引かれている」(高野氏)

 リクルートはMV公開とあわせて、特設サイトやデジタル広告、アーティストのSNSによる告知も実施。また、音楽メディア『ナタリー』に各アーティストたちのインタビュー記事を掲載するなど、アーティストとリクルートの関連性はしっかりと担保している。アーティストのファンが一連の施策のどの部分からでもサポーターがリクルートであることに気づくようになっているのだ。こうした取り組みによって、MV単体が話題になるとともに、ソーシャル上でアーティスト名を調べた際に「リクルート」という名前も出るようになった。

 「記憶に深く残る音楽の力で、ブランドメッセージやスローガンを意訳して届ける。音楽がもたらす情緒的価値や機能的便益を超えた手段は興味深いですし、音楽をプロモーションとしではなく、ブランディングとして活用した例だと思います」(高野氏)

 2015年頃から、企業による「音の商標登録」も始まっているという。聴覚メディアを活用したマーケティングの展開に、注目ならぬ“注耳”してはいかがだろうか。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
気になる広告クリエイティブをPick Up!連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

MarkeZine副編集長。1993年生まれ、島根県出身。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2018/11/22 13:50 https://markezine.jp/article/detail/29588

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング