ブランドとパフォーマンスはつながっている

2、The Next Chapter for Today’s Storytellers
2つ目のセッションでは、Tara氏からYouTubeがマーケティングにもたらす価値について語られました。
Tara氏はセッションの冒頭部分から、「私たちの多くは、マーケティングファネルの下層部分に光を当てがちだが、Googleがやろうとしていることはファネルの上層部にまで拡大させて光を当てていくことだ。お客様のビジネスとブランディング目標を同時にサポートしたい」と、YouTubeの活用がもたらすビジネス・マーケティング面への貢献を力強くアピールしました。

その後のセッションの中で、YouTubeを活用して成功をおさめた3社の事例を紹介する中で、「今紹介したのは(YouTubeの効果的な活用によって)ブランドとパフォーマンスの両方の目標を同時に追求することを活用している顧客のほんの数例に過ぎない」と述べ、ロウアーファネル(獲得に近いファネルの下層部分)だけでなく、アッパーファネル(ブランド認知を向上させるファネルの上層部分)にも同時に成果を出す取り組みが進んでいることを強調しました。
継続的な活動を支援する新しい取り組み
Tara氏は、具体的に利用できる新しい機能や取り組みについても触れました。
Video extension

Video extensionは、動画から視聴者にフォームに記入したり、アプリをダウンロードしたり、上映時間を探したり、映画のチケットを購入したりすることができる機能です。既に多くのブランドがこの機能によって動画によるストーリーテリングと具体的なパフォーマンスを組み合わせた取り組みをしていると言います。
Vodafoneはこの機能を使い、通常の広告よりも2倍の効果を上げ、また地域別比較では通常の地域平均の8倍のパフォーマンスを上げることができた成功事例が紹介されました。
Brand lifts for survey measurement
そしてTara氏は「ブランドリフトを計測できる外部ツールを利用し、キャンペーン後ではなくリアルタイムで実行できる」と、ブランディング効果の計測面を強化していることを述べました。
ブランド計測のための2つの指標
そのブランド計測に利用する新しい考え方に基づく、2つの指標についても紹介されました。一つが「リフトユーザー数(ブランドリフトされたユーザー数)」もう一つが「CPL(cost per lifted user)」で、「これらの指標を使うことによって、ブランドとパフォーマンスの両方の結果に利用できるダッシュボードが可能になる」と説明しました。
ブランドとパフォーマンスの課題を1つの取り組みで解決していく
Tara氏は、「私たちはこれまで、ブランディングへの取り組みとパフォーマンスへの取り組みを別々に行ってきたが、今はパフォーマンスとブランディングの取り組みを合わせて行うことができる」と述べました。

そして、そのために重要な3つの視点「マーケターは可能な限り常にフルファネル(ファネル全体)を見る視点を持つことを忘れないこと」「常に最新のプラットフォームと新しい機能の採用には積極的であること」「それらが”長期的価値をもたらすことが可能か“について常に評価する視点を持つこと」を述べて、プレゼンテーションは締めくくられました。