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MarkeZine Day 2025 Retail

リゾームマーケティングの時代

変化を見せる海外マスメディア 日本も強固なビジネスモデル構築を急ぐべき

社会的に貴重な存在、だからこそ強固なビジネスモデルを

 私は、テレビCMをはじめとするマス広告の効果は、まだまだあると思っている。だが、しかし、今、2008年のリーマン・ショックのようなことが起これば、日本のマスメディアの致命傷になりかねないと危惧している。

 リーマン・ショックのような金融危機がなくても、景気循環の中で、遅かれ早かれ、不況は訪れる。その前に、できるだけ早く、マスメディアのビジネスモデルを転換したほうがいい。

 私は、日本のマスメディアは、テレビもラジオも新聞も雑誌も、長い間、日本の文化を支えてきたと感じているし、今でも社会的に貴重な存在だと思っている。だから、「Society5.0」社会の変化に対応し、今後も健全にビジネスを続けて欲しいと願っている。

 おそらく、テレビ局の場合、東京キー局と地方キー局、ローカル局によって戦略が異なるだろう。新聞社の場合、全国紙と地方紙で戦略が異なるはずだし、日本経済新聞のような専門紙も異なる戦略を取るべきだ。雑誌も、当然、それぞれ異なる。そして、ラジオはRadikoによって、少しだけ活路が見えてきたが、まだまだやるべきことがあると思う。

 Google Japan で営業戦略を担当していた当時、リゾーム化する社会において、マスメディアが取り込むべき機能や軸に据えるべき戦略についても、考えていた。

 というのは、Googleはテレビ市場やラジオ市場など、あるいは、自動運転市場など、様々な領域でビジネスを展開しようとしていたからだ。その時の経験を踏まえて、今の日本のマスメディアの状況を俯瞰すると、あまりにもビジネスモデルが脆弱で、このままでは崩壊してしまいかねないと危惧している。今後、この連載の中でも、折に触れて、マスメディアが取り得る戦略についても書いていければと思っている。

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この記事の著者

有園 雄一(アリゾノ ユウイチ)

Regional Vice President, Microsoft Advertising Japan

早稲田大学政治経済学部卒。1995年、学部生時代に執筆した「貨幣の複数性」(卒業論文)が「現代思想」(青土社 1995年9月 貨幣とナショナリズム<特集>)で出版される。2004年、日本初のマス連動施策を考案。オーバーチュア株式会...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/12/20 14:00 https://markezine.jp/article/detail/29990

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