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COLUMN

同じインフルエンサーなのに代理店で価格が異なる謎 Instagramで“ただの商品紹介”は時代遅れ?

インフルエンサーに“ファン”になってもらうために

 では、日々多くの広告掲載依頼が来るインフルエンサーに、自社商品・サービスのファンになってもらうにはどうすれば良いのでしょうか。本稿では、2つのポイントを解説したいと思います。

1.インフルエンサーの中身をしっかり見る

 ここまで読んだ方であれば「またか(笑)」と思うかもしれません。でもそれくらいインフルエンサーの理解は重要です。理想は普段からインフルエンサーを何人もフォローし、投稿ペースや投稿の種類をチェックすることですが、現実的に難しいと思います。

 なので、最低限として以下の2つは見ておきましょう。

1. 投稿の内容(アカウントの世界観)

2. コメントの内容(少なくとも直近5投稿以上)

 投稿の内容(アカウントの世界観)は各インフルエンサーのこだわりが最も出るところです。世界観に一貫性があればあるほど、フォロワーが「何を求めてこのインフルエンサーをフォローしているか」の仮説が立てやすくなります。

 また、投稿に対するコメントの内容チェックも重要です。この作業が一番フォロワーの性別や嗜好の選別に役立ちます。

 これらを踏まえた上でインフルエンサーに親和性の高い依頼をすると、インフルエンサーも喜んでくださるケースが多いです。

 また、こういった時に写真の撮り方やハッシュタグの指定を極力減らすのも重要です。もちろんビジネスなので最低限の制約や要望は守っていただくべきですが、フォロワーにどう見せれば喜んでもらえるか・ウケが良いか、一番熟知しているのはインフルエンサー本人です。

 そしてインフルエンサーと普段から会話している広告代理店も、相談役として有効に使ってください。インフルエンサーと広告代理店は、ケースバイケースですが、ビジネスパートナーというより、人と人として関係値を作っております。

 そのため、広告代理店は、広告主の要望もインフルエンサーの要望も踏まえ、投稿の世界観や写真の見え方を調整・管理することも多いです。特に「こうしたほうが、このインフルエンサーの世界観には合います。フォロワーからのウケも良いと思います」という話ができる広告代理店が強いと思います。

2.インフルエンサーやユーザーを巻き込んだ企画の実施

 顧客体験が重視される現代では、モノの良さはもちろん、ワクワクする「体験」を経て、ブランドのファンになることも多いと思います。その例として、以前弊社でコスメティックブランド「DAZZSHOP」様と行ったイベントをご紹介します。

 同イベントは、インフルエンサーを招待し、参加型の“メイク講座&座談会”を行う内容となっています。実施した背景としては、インフルエンサーに“ファン”になってもらい、企業とインフルエンサーの関係値を作り、商品の理解を深めていただくこと。そして、価値の高い情報をお届けしてほしいという想いからです。

 イベントにはDAZZSHOPの商品開発の方もご参加いただき、商品の想いを伝えていただくとともに、実際に化粧を施すといったことも行いました。

 普段とは違った自分にインフルエンサーの満足度も以下の形で向上しました。

 その後、複数投稿もしてくださり、売上も前年対比240%増加と、広告主からもご満足いただける結果となりました。この事例から、改めてインフルエンサーに企業・商品の“ファン”になってもらうことが大切だと再認識できました。

今後のInstagramインフルエンサーマーケティング

 ここまで述べてきたように、これからは、代理店・広告主はフォロワー単価の安さだけで「純広告」的にインフルエンサーに依頼するのではなく、きちんと定量・定性面を見て依頼すべきです。

 また、インフルエンサーを広告枠ではなく“人”として捉え、彼・彼女たちを知り、ともにワクワクを一緒に作っていくという「パートナーシップ精神」が今後は重要です。

 これらを加味してプランニングをしている代理店は、そうでない代理店と比べ、相対的に価格が高くなります。「同じインフルエンサーなのに代理店ごとに価格が異なる」カラクリを理解して、活用の可能性が広がっているインフルエンサーマーケティングに取り組んでみてはいかがでしょうか。

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この記事の著者

松尾 亮(マツオ リョウ)

株式会社アドウェイズ ユニットマネージャ。2014年7月入社。大手化粧品メーカー、健康食品メーカーを中心に多くのWebプロモーションを手掛け、国内広告事業部約250名の営業の中で1位の営業成績をマークする。2017年4月、ユニットマネージャ(課長職)に就任。EC領域の運用型広告売上250%伸長に貢献する。ダイレクト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/01/23 07:00 https://markezine.jp/article/detail/30176

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