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新規獲得のためのコンテンツは、半年~1年のスパンで展開/西井敏恭が聞くドコモ「dTV」のサービス戦略

2019/02/21 08:00

 オイシックス・ラ・大地の西井敏恭氏が、サブスクリプションを採用する様々な企業のキーパーソンと対談する「サブスクリプションモデル大解剖」。第2回のゲストに、NTTドコモ(以下、ドコモ)を迎えた。昨今、サブスクリプションの動画配信サービスとしては「Netflix」やAmazonの「Prime Video」など外資系のサービスが目立っているが、同社は動画配信サービス「dTV」を2011年から開始している。今回は、同サービス事業を担当するドコモ 山脇晋治氏との対談から、サービス設立の経緯や現在の戦略、そして今後の展望について伺った。

「スマホ時代」を見据えてサービスを開始

(写真左)株式会社NTTドコモ コンシューマビジネス推進部
デジタルコンテンツサービス担当部長 山脇晋治氏
(右)オイシックス・ラ・大地株式会社 執行役員 CMT 兼
株式会社シンクロ代表取締役社長 西井敏恭氏

西井:ドコモさんは、多様なサービスを集めたプラットフォーム「dマーケット」内で、雑誌読み放題の「dマガジン」やアニメ専門の「dアニメストア」など、サブスクリプション型のサービスを多数展開されています。今回は、その中の動画配信サービス「dTV」についてお話を伺いたいと思います。さっそくですが、「dTV」をスタートした背景を教えてください。動画に可能性を感じたのは、やはりスマートフォンの登場があってのことですか?

山脇:そうですね。「dTV」がスタートしたのは、2011年の11月です(※2015年4月に「dビデオ powered by BeeTV」から名称を変更)。私が事業担当となったのは2015年4月以降ですので、あくまでも私なりの解釈となりますが、当初から端末性能の向上とハイスピードのネットワーク環境が整うことを見据えて、フィーチャーフォン(俗に「ガラケー」と呼ばれる従来の携帯電話端末のこと)では難しかった長尺動画の視聴が一気に広まるのではないか? と予測していたと思います。

西井:「dTV」は、スマホ視聴に最適化された動画配信サービスとして、国内では早いタイミングのサービスインだったことを覚えています。

山脇:フィーチャーフォンを持つことが当たり前となり、スマートフォンが登場したことで、生活者のライフスタイルは大きく変わりました。その上で、ハイスペックなスマートフォンの良さを最大限に活用できるものとして、音楽や動画などのデジタルコンテンツが台頭し、それらがより身近な存在になっていくという予感がありましたね。

 我々としても、モバイル事業を中心とした総合サービス企業から、プラットフォーマーとして多種多様なサービスを展開していくという大きな戦略がありました。そのような背景から、「dTV」がスタートしました。

12万作品を抱える動画配信プラットフォーム

西井:改めて、「dTV」のサービス内容を詳しく教えてください。

山脇:「dTV」が持つ最大の特徴は、映画からドラマ・アニメまで、国内外における様々なジャンルのコンテンツが12万作品そろっており、かつそれらを月額500円(税抜)で視聴できることです。また、エイベックスさんと提携しているため、音楽コンテンツも充実しています。

 中でも韓流ジャンルは人気が根強く、多くのユーザーを抱えるコンテンツとなっています。ユーザーの年齢層は、10代からシニアまで幅広いです。

西井:ドコモ回線と契約していないユーザーでも利用が可能ですよね。

山脇:我々は「キャリアフリー」と呼んでいますが、dアカウントを発行していただければ、通信キャリアを問わず利用することが可能です。デバイスでは、スマホ・PC視聴だけでなく、Amazonの「Fire TV」「Chromecast(クロームキャスト)」を通じたテレビ視聴にも対応しています。

 さらに、「ドコモテレビターミナル」などのSTB(メディアストリーミング端末)を含めた周辺機器を用意することで、ユーザーが多様なデバイスでコンテンツを視聴できる環境を整えています。

西井:月額500円という料金設定は、他の動画配信サービスよりも加入のハードルを低くしている要因のひとつに感じます。

山脇:サービス開始当初は、ドコモユーザーのみに限定したサービスだったため、通信ネットワークの新規契約や機種変更をされるタイミングとあわせてご案内することが多かったようです。「ワンコイン追加するだけで、日々のスマートフォンライフでエンターテインメント・コンテンツが楽しめるようになる」という手軽さを想定し、料金設計をしたのだと思います。

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