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MarkeZine Day 2025 Retail

世界中の欲しいに応える「越境ECビジネス」最前線

【ECサイト海外対応の落とし穴!?】海外ユーザーを阻む3つの壁

海外ユーザーの顧客満足度を上げるECサイトとは?

 海外ユーザーにとっての3大障壁を紹介したが、これは詰まる所、海外対応化を進める日本のEC事業者が直面する壁と同義になっている。次の図は、その壁を乗り越えて、海外対応化されたサイト機能を表す。

 各機能を海外ユーザー目線で追ってみよう。海外ユーザーが“海外対応済み”のECサイトにやってくると、アクセス元地域やブラウザの使用言語を判別して翻訳された「外国語ページ」「外国語ナビゲーションバナー」が表示される。ショッピングカートに遷移すれば同様に「外国語ショッピングカート」が出現。もちろん決済は「海外のクレジットカードや決済システムに対応」している。

 そして「国際貿易の知識」を前提とした「通関手続き(インボイス作成)」「海外向けの梱包」「海外配送会社の手配」を介して、無事に日本から海外ユーザーの元に商品が届くことになる。加えて、商流の中で起こりうる問い合せに「外国語での顧客対応」が付帯されれば、安心して買い物ができ、顧客満足度の高い海外対応サイトと認識してもらえるだろう。

なぜ越境ECでモノを買うのか?

 では、そもそもなぜ海外ユーザーはわざわざ越境ECを利用して、日本からモノを買うのだろうか。理由は主に2つある。一つは、「自国で売っていないから」。もう一つは「(送料を含めても)日本から買ったほうが安いから」という理由だ。

 自国で売っていない商品の代表例は、日本限定発売の品である。アパレルブランドの限定モデルやコラボ商品など希少性の高いものは、国を超えたファンも欲しがっているのだ。

 日本から買ったほうが安いのはどういった場合だろうか。自国でも手に入れる方法(並行輸入販売など)は存在するが、関税や販売手数料が転嫁されていて価格が高くなるために、越境ECで直接購入すれば、送料を含めても安くなるといったケースがある。海外ユーザーは冷静に価格比較を行い、少しでも安く買える手段を探しているのだ。

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越境EC販売に向くモノ・向かないモノ

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この記事の著者

仲里 一義(ナカザト カズヨシ)

株式会社ジグザグ 代表取締役/越境EC専門家
1974年生まれ。ネット広告「オプト」でWebマーケティングに従事し、営業部長や新規事業本部の統括を歴任。その後、越境EC支援と海外転送サービスの「groowbits」代表取締役就任。国際物流を軸に日米韓独とサービス拠点を拡大。爆買いブーム以前から越境EC支援に取り組み、各ビジネスメディアに取り上げられる。2015年「株式会社ジグザグ」を創業。海外通販サイトから、国をまたいで自由にモノが買えないという実体験から、購入者と販売者双方を支援する越境EC支援サービスを開発。国内ECサイトが最短1日で125ヶ国対応可能になる『WorldShopping BIZ』を2017年にリリース。その利便性の高さから国内200サイト超に導入されている。10年以上にわたるウェブサービスや越境ECビジネスの事業経験を元に、メディア取材やセミナー登壇にも応じている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2019/05/15 09:00 https://markezine.jp/article/detail/30457

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