15年越しに実装したい機能を提供できるように
MZ:「ZETA SEARCH」の導入が決まって以降、何から着手しましたか。
中川:まず、商品点数とパターンを整備するところから始め、検索処理のスピードとデータ連携の更新頻度を担保するための要件定義を行いながら、検索基盤の開発に取り組みました。その後、どのような検索機能が必要なのかを詰めていきました。
MZ:では、具体的にはどのような検索機能を付けたのでしょうか。
三原:実装はこれからなのですが、「どのプロが使っているのか」「ヘッドの色」「力が強い人・弱い人」など、より細かなニーズに対応し、より素早く理想の商品に辿り着けるような検索軸を追加します。
実は15年前にもECサイトを構築し、今挙げたような検索軸を実装したかったのですが、当時の技術では対応できず、結局リリースすることは叶いませんでした。その5年後、再度ECサイトを構築し無事開設することができたのですが、検索に関する要望を全て盛り込むことはできませんでした。
今回のリニューアルでようやく15年前から望んでいた機能を実装できるので、非常に嬉しいです。
トレンドの変化を検索データから把握
MZ:サイトリニューアル後、実感している変化があれば教えてください。
三原:特に変わったのは検索速度ですね。様々な検索軸を追加してもスムーズに結果が出るようになりました。検索周りのストレスは確実に減っています。
久保田:また、これまで取得できていなかったデータが得られるのも大きな変化ですね。最近の検索動向を見ると、ゴルフクラブの中でも「シャフト」というパーツに関する検索が多かった。このように具体的な検索ニーズがわかることで、ECサイト上にシャフト特集を組むなど、ユーザーが求める情報を出せるようになりました。
三原:ゴルフのトレンドは移り変わりが早いんです。数年前だとヘッドの色にこだわる方が多かったのに、最近はそこにこだわる人は多くない。今のトレンドが検索データから読み取れて、ニーズに応えられる体制を構築できたのは、今後のビジネスにも非常に役立つと考えています。
MZ:山崎さんは、三原さんと久保田さんの話を聞いてどのように思いましたか。
山崎:ゴルフ界隈のトレンドもそうですが、ユーザー行動そのものも大きく変化していると感じています。ゴルフパートナーさんのメインユーザー層である40~60代の方もスマホを使いこなし、ECも気軽に楽しむようになってきたのがここ3~4年の話です。年代に関係なく、ECサイトの使い勝手に対するニーズは高まってきていると思います。
そしてゴルフパートナーさんのように中古品を扱っている場合、買うユーザーだけでなく、売るユーザーにも同じことが求められます。利便性が高まり、売り買いがより簡単になれば、中古品の流通サイクルに変化が生まれてより活性化していくのではないかと思います。