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次世代マーケティング教室

インフルエンサーマーケティングを科学する

KPI設定のポイント

 先述したとおりリーチは指標の1つに過ぎません。重要なのは共感を得られたかどうかです。それは以下のような指標で評価できます。

  • エンゲージメント数/率
  • ブランド/サービス/キャンペーン関連のハッシュタグ数
  • 公式アカウントのフォロワー数・二次利用したコンテンツのエンゲージメント数/率

 定量的には、エンゲージメント、いいね! やコメント数の他に、関連のハッシュタグ数の推移やアカウントフォロワーの増加によりブランドの認知がされたかどうかを評価することが可能です。Instagramの場合であれば、昨今若年層を中心にハッシュタグ検索で情報を収集し、実際行動を起こす消費者が多くなってきています。

 ただこれらは指標として置くだけでなく、閾値を設定した上で定期的にモニターし、閾値を割っているコンテンツなどがあれば原因究明をしていくことが効果改善のポイントとなります。

 また投稿についたユーザーのコメントも分析することで、消費者に正しく伝わっているかどうか、という定性的な評価もできます。たとえば、インフルエンサーが投稿した新商品のレビューに対するコメントを分析し、購入意欲だけではなく、ブランドや商品が正しく理解されているか、などを評価することが可能となります。

「One Shot」から「Always On」へ

 施策期間として打ち上げ花火のように一時的な企画で、リーチのみをゴールにしてしまっては、評価が難しいだけではなく、施策効果を十分に享受できたとは言えません。まるで「はじめまして、こんにちは。これを買ってください」という一方的なアプローチになってしまいます。本当の意味で消費者の共感を得るには、少なくとも半年以上の時間をかけて、信頼関係を構築していくことが望ましいです。

 このようなAlwaysOn型にすることで、協業するインフルエンサーからフォロワー、そしてその先の消費者と続きブランド理解が進み、実際の行動につながっていきます。その頃には自らの意思で体験し自然と応援する投稿をしてくれる人々が増えていることでしょう。ここまで深く、そして中長期的に実施していくことができれば、それは最も理想的なインフルエンサーマーケティングの姿と言えます。

 インフルエンサーマーケティングには変数が多く、残念ながら成功に近道はありません。しかし、ブランドとともに歩めるブランドストーリーの代弁者と協業し、伝えたい人々に深く届けるためのコンテンツ共創を実現できれば、それは成功への大きな第一歩を踏み出したと言っても過言ではないでしょう。

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この記事の著者

野村 肇(ノムラ ハジメ)

indaHash Country Manager
大手通信会社を退社後、デジタルマーケティング関連のベンチャーを創業。その後、米マーケティングテクノロジー企業の日本法人創業メンバーとして参画。日本およびアジア圏のパートナーシップ開発を行う。2018年5月から、indaHash日本法人の立ち上げを行い、国内の大手ブラン...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/04/25 14:00 https://markezine.jp/article/detail/30885

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