Criteoにとっての日本市場は「重要でユニークな存在」
MarkeZine編集部(以下、MZ):30ヵ国にオフィスを構え、多くの国で活用されているCriteoにとって、日本市場はどのような存在なのでしょうか。
マコード:日本市場は、我々にとって非常に重要でユニークな存在です。まず、アメリカを除けば世界で最も売上が高い国です。さらに、日本は他国に比べて代理店ビジネスが確立されているという特徴があります。
他の国では、私たちは広告主企業と直接取り引きをしていますが、日本では多くの場合、代理店がビジネスを仲介します。Criteoはこの商慣習を尊重し、日本国内でビジネスを推進するにあたり、様々な代理店と関係を構築してきました。
その成功をうけ、Criteoは日本以外でも代理店ネットワークを活かした企業支援を強化していく予定です。日本で培った代理店との関係構築ノウハウは、他国でも展開できるでしょう。
MZ:代理店向けの機能も強化していくのでしょうか。
マコード:その予定です。広告主に機能を提供する場合は我々と広告主、1対1の関係性でビジネスが完結します。代理店の場合、1社で複数の企業アカウントを管理しなければなりません。1対複数でも効率的な運用が実現できるような機能を随時追加する予定です。
MZ:代理店との関係性強化の狙いは、中小企業やスタートアップ企業などのミッドマーケットをさらに開拓していくためでしょうか。
マコード:そのとおりです。多くの大手企業と強固な関係を築いてきましたが、さらにより幅広い企業へのアプローチを増やし、関係性を強化していきたいと考えています。私はAPACのMid-Market Program Directorでもあるため、日本のニーズをミッドマーケットソリューションに組み込む取り組みを強化していくつもりです。
企業の成長段階ごとにソリューションを準備
MZ:改めて、Criteoの「ミッドマーケット」の定義を教えてください。
マコード:Criteoのミッドマーケットの定義は、パレートの法則(20%の上位顧客が、80%の売り上げをもたらす)に則っています。つまり、ミッドマーケットは、上位20%を除く全企業ということになります。私たちのミッションは、それら80%のミッドマーケット企業が20%のビッグクライアントになるよう支援していくことです。
Criteoは大企業向けのソリューションだと誤解されることがありますが、実のところは広告主と一緒に成長していくツールです。スタートアップ企業の場合は、最初は限定された機能で小さく始め、事業成長とともに機能を追加していける体制を整えています。
MZ:規模の小さい企業の場合は、リターゲティングよりも新規ユーザー獲得を重視するケースが多そうです。
マコード:はい。当社が長年取り組んできたリターゲティング広告は既存顧客のニーズを喚起するもの。そもそも、Webサイトにある程度の流入がないと効果が見込めません。だからこそ、サイト流入がまだ少ないスタートアップや中小企業に貢献できるよう、新規顧客を獲得できるソリューションをリリースしているのです。
リターゲティング広告を難しく考えすぎていませんか
リターゲティング広告のソリューションは数多くありますが、CPAの高騰、ROASの下げ止まりに悩むマーケターは少なくありません。そのような中、多様なチャネルのCVを最適化し、ROAS平均13倍を達成しているCriteoを活用した日本企業のベストプラクティスをご紹介します。