SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

織田浩一の近未来マーケティングガイド

第7回 見えてきた、ビデオ配信サービスのビジネスモデル確立の可能性~著作権問題を超えてYouTubeと提携するテレビ局・音楽会社の思惑~


GoogleによるYouTube買収から生まれる収益モデル

 Googleによる買収によって、この動きはさらに加速する可能性が高い。GoogleはすでにMTVと提携し、MTV Networksの人気番組「Laguna Beach」や同グループのケーブルチャンネルNickelodeonの「SpongeBob SquarePants」などをGoogleの自社の広告配信ネットワークAdSenseを利用して、ブログなどを含めたWebサイトにビデオCMを挿入する形で配信し、その広告費をMTV、Google、Webサイトで分けるというビデオアフィリエイトモデルをテストしている。そのうち最も多い比率で報酬を受け取るのがMTVで、テレビ局にとって新しい形のビデオ配信・収益モデルになると注目されている。

 さらに、YouTubeはバイラルコードというか、自分の気に入ったビデオをブログやソーシャルネットワークの自分のサイトに埋め込むコードを用意しているが、それもビデオアフィリエイトを推し進めるのに役立つのではないかと思われる。

広がるビデオアフィリエイトの可能性

 実は、ビデオアフィリエイトはGoogleやYouTubeだけのものではない。NBC Universal傘下のnbbcは、NBC系列テレビ局のサイトを中心にビデオアフィリエイトを行おうとしているし、ロイターなどニュース通信社もブログを含めてWebサイトへのニュース映像のビデオアフィリエイト配信を始めている。

 また、YouTubeはすでにテレビネットワークCBSと提携し、NBCとも交渉中という話が聞かれるし、Universal Music Groupがビデオ共有サイトBoltGrouperを訴えたのも、YouTubeと同様の条件で収益を得ることを期待してのことと思われる。このようにこのビデオアフィリエイトというビジネスモデルは、様々な会社が手をつけ始めており、オンラインビデオ配信のモデルとして一気に定着していくのではないかと考えられる。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
織田浩一の近未来マーケティングガイド連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

織田 浩一(オリタ コウイチ)

デジタルメディアストラテジーズ社代表、アドイノベーター編集長。 広告・メディアビジネスコンサルタント。米シアトルを拠点とし、欧米の新広告手法・メディアテクノロジー・IT調査・コンサルティングサービス、記事執筆、講演を行っている。最近では有力ブログをネットワークするAgile Media Networkの立ち上げに関与した。監修書に「テレビCM崩壊~マス広告の終焉と動き始めたマーケティング2.0(Joseph...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2006/10/30 11:19 https://markezine.jp/article/detail/310

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング