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顧客に“感動”を提供する――ピーチ・ジョン「カスタマーデライト向上インフラ推進部」の挑戦

2019/06/05 07:00

 Patheeの原嶋宏明氏が業界キーパーソンを訪ね、「リアル店舗におけるデジタル施策」や、これからの「リアル店舗の役割」について意見を交わしていく本連載。今回は、女性向け下着の通信販売事業から始まり、実店舗も展開しているピーチ・ジョン 宮澤雅行氏の元へ。全チャネルで同一のブランド体験を提供し、「カスタマーデライト(顧客感動)」の向上を目指す同社の取り組みを取材した。

目次

ECサイトから店舗へと事業を展開

原嶋:始めに、ピーチ・ジョンさんにとっての、理想の顧客体験フローを教えてください。

宮澤:お客様の状況に応じて、各販売チャネルを自然に使い分けていただくのが理想ですね。当社は元々ECサイトからビジネスをスタートし、その後に店舗を展開しているので、一般的なアパレルとは逆の順序で事業を展開してきました。徐々に店舗の数も増えていき、現在は40店舗以上運営しています。

 店舗で購入いただく機会も増えてきたので、3年前、改めてカスタマージャーニーを描き直すことにしました。約40名の座談会を開催したり、35,000人のアンケートデータを取得することで、お客様が実際にどのように動いているのかを可視化していったのです。

株式会社Pathee ソリューション事業部 原嶋宏明氏(写真左)/株式会社ピーチ・ジョン カスタマーデライト向上インフラ推進部 カスタマーデライト向上インフラ推進課 課長 宮澤雅行氏(写真右)
株式会社Pathee ソリューション事業部 原嶋宏明氏(写真左)
株式会社ピーチ・ジョン カスタマーデライト向上インフラ推進部 
カスタマーデライト向上インフラ推進課 課長 宮澤雅行氏(写真右)

原嶋:カスタマージャーニーを描き直したことで、どのような発見がありましたか?

宮澤:行動データを見てみると、我々から誘導しなくても、ある程度自発的に、店舗からECサイト、ECサイトから店舗へと、チャネルを行き来していただけていることがわかりました。お客様にとって重要なのは、どのチャネルで購入するかではなくて、「ピーチ・ジョンの商品」を購入することなんです。

 しかし、それまでEC部隊と店舗部隊は別々の目標を持ち、データも共有されていませんでした。せっかくチャネルを行き来してもらっているのに、2つの連携がまったく取れていなかった。この問題を解決すべく生まれたのが、現在私が所属しているカスタマーデライト向上インフラ推進部です。

事業全体の最適化を図り、顧客に“感動”を提供する

原嶋:カスタマーデライト向上インフラ推進部が担う役割は、どのようなものでしょうか?

宮澤:私たちはECと店舗をつなぎ、全体の最適化を考える役割を担っています。チャネル別で戦略を立てていると、どうしても部分最適を行ってしまうためです。私自身も15年ほどEC部隊に在籍していたのですが、やはり「ECでの売上」を優先してしまっていました。

 ECと店舗、それぞれが売上を増やすことを主目的にしてしまうと、同じお客様に別々の施策を行ってしまうなど、「ピーチ・ジョンでの購買体験」としては良いものになっていかない。そこで、カスタマーデライト向上インフラ推進部では、「カスタマーデライト(顧客感動)」を最上位の概念において、売上目標を持つ各事業部とすり合わせながら、全体の最適化を進めています

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