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「リアル店舗×デジタルマーケティング」の最前線

顧客に“感動”を提供する――ピーチ・ジョン「カスタマーデライト向上インフラ推進部」の挑戦

顧客感動のKPIとは?

原嶋:部署名にインフラとありますが、基盤システムにも関わっているということでしょうか。

宮澤:そうですね。システムだけでなく、ヒトも含めたインフラ整備を進めています。たとえば、人材不足を解消するために採用活動から入ったり、店舗業務を効率化するために物流部門と一緒に店舗のバックヤードに入って無駄を削減したりということをやっています。

原嶋:業務範囲がかなり多岐に亘っていますね。

宮澤:軸にあるのは「顧客感動」なので、実現のために自分たちができることであればとにかくトライしています。今は店舗の地盤を固めるフェーズで、今後また業務内容は変わっていくでしょうね。

原嶋:顧客感動の実現を目指し、業務内容も様々となると、目標設定が難しそうな印象を受けます。部署としてはどのようなKPIを持っているのでしょうか?

宮澤:部署として持っている数値目標は、ピーチ・ジョン公式アプリのMAUですね。アプリは、顧客体験とエンゲージメント向上を目的に昨年リリースしたもので、商品検索と購入機能、店舗検索、カタログ閲覧などを実装しています。

数値にとらわれず、とにかく課題を解決していく

原嶋:そのほかの取り組みについては、どのように効果を計測しているのですか?

宮澤:それ以外の業務のKPIについては、正直数値目標を立てづらいんですよね。ただ、顧客感動につながる施策を積み重ねていけば、必ず店舗売上に反映されるはずです。たとえばバックヤード業務を効率化すれば、その分店舗スタッフが接客に割ける時間を増やすことができます。そうなるとよりお客様の満足度が上がり、売上増加につながる。なので、基本的には各店舗の売上を増やしていくための支援を行っています。

原嶋:会社からも厳密に数値を追うようには言われず、ある程度裁量を持って行動できているということですね。

宮澤:そうなるように自分から仕掛けていった側面もあります。今まで当社では取り組んでこなかった領域なので、自分たちで切り開いていくしかなかった。顧客に感動していただきたいという目的はあるものの、では実際何をすればいいのかは誰もわかりませんでした。なので立ち上げ当初は、まず各部署を見てまわって、課題を見つけたらすぐに手伝う、ということをやっていました。9ヵ月ほど様々な部署と関わっていくことで、それぞれの部署がどのような課題を持っているのかという、全体像が見えてきました。

 私達の部署は顧客を感動させることが目標です。であれば、数値目標に落とし込めないけど、明らかに顧客体験を向上させる施策があれば当然取り組むべきですよね

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この記事の著者

原嶋 宏明(ハラシマ ヒロアキ)

Patheeマーケティングマネージャー。大学卒業後Webディレクション、プロダクトマネージャーを経験。前職で動画制作プラットフォームCrevoの立ち上げを経験。現職ではマーケティングから組織構築、広報まで幅広い領域を担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

水落 絵理香(ミズオチ エリカ)

フリーライター。CMSの新規営業、マーケティング系メディアのライター・編集を経て独立。関心領域はWebマーケティング、サイバーセキュリティ、AI・VR・ARなどの最新テクノロジー。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/06/05 07:00 https://markezine.jp/article/detail/31174

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