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最新トレンドから学ぶ、コンテンツマーケティング成功の鍵

2020年には全検索の50%が音声に⁉ 急増する「音声検索」とSEO対策5つのポイント

音声検索SEOに対する具体的なアプローチ方法

 ここまでの内容から、現時点では音声検索SEOと通常のSEOとで対策手法に大きな違いはないとも言えます。通常のテキスト検索結果で上位表示されていなければ、音声検索の回答に選ばれる可能性は低いのです。したがって音声検索結果に採用されるには、まずPC・スマホでのSEO対策への注力が必要です。

 とは言え、無視できないのは「強調スニペット」の存在です。前述の通り、PC・スマホの検索結果で強調スニペット表示されているページコンテンツの情報は、音声検索結果で採用される可能性が高いからです。つまり音声検索SEOとして、まずはPC・スマホの検索結果で強調スニペット表示を目指す、というアプローチも1つの効果的な方法と言えます。

「強調スニペット」表示を獲得するための対策とは?

 自然検索結果の1位のサイトよりも上位に表示されることから「ポジション0(ゼロ)」とも言われる強調スニペット表示。筆者がアメリカで参加する検索エンジンマーケティング関連のカンファレンスでも、強調スニペット表示されているページ・コンテンツの統計データや、最上位表示を獲得するための具体的な対策方法などが盛んに共有・議論されています。その中から、音声検索SEOにつながる具体的な対策方法を以下でまとめて紹介します。

1.検索キーワードに対して、最も完璧で簡潔な回答をコンテンツ内に用意する

 強調スニペット表示でも音声検索でも、結果として採用されるのは検索キーワードに対する最も完璧な回答。このため競合する他のページ・コンテンツよりもより良い回答を提示するための改善や工夫が必要です。また特に音声検索の回答に採用されるには、簡潔さが重要。長い文章やイラスト・画像が混在するようなコンテンツは、音声検索結果として読み上げられる可能性が低いと考えられます。ちなみに強調スニペット表示される文章は、多くが45単語から97単語から成る短い文章です。

2.Googleが理解しやすいシンプルなHTMLタグで回答を記述する

 ブラウザで表示される文章が簡潔でもページがJavaScriptなどを多用している場合、Googleなどの検索エンジンが内容を正しく理解できない可能性もあります。強調スニペットや音声検索結果に採用されるためには、検索エンジンが理解しやすいシンプルなHTMLタグで回答部分をマークアップすることが必要で、また構造化データのマークアップなど、Googleがコンテンツ内容を理解しやすいようコードレベルでの工夫も有効です。

3.ユーザー動向(直帰率、滞在時間など)を改善する

 強調スニペット表示でも音声検索でも、Googleは信頼性の高いドメイン・Webサイトのコンテンツを採用する傾向があります。サイト全体の信頼性のほか、一つひとつのページもユーザーから十分な信頼を得られるコンテンツであることが必要です。このため、直帰率を下げる、滞在時間を長くするなどユーザー動向を改善する施策は、強調スニペット表示・音声検索SEOの双方に効果的と考えられます。

4.あるクエリの「関連する検索キーワード」への回答も同じコンテンツ内に書く

 ある特定の検索クエリへの回答だけを記述した、文章量が少なく内容の乏しいコンテンツが強調スニペット表示される可能性は低く、音声検索結果に採用される可能性も低いでしょう。コンテンツには検索ニーズに関連する周辺情報も含めることが重要で、そのページが対象とする検索キーワードの「関連キーワード」への回答も同じページ内に記述することが有効です。またこれにより、複数の検索クエリで強調スニペット表示されるなど、音声検索結果に採用される可能性も上がります。

 以上、音声アシスタント機能を持つデバイスの普及状況やアメリカでの音声検索SEOの最新動向を紹介しました。音声検索SEOというテーマはまだ議論が始まったばかりで、様々な調査結果や見解が公表されている状況です。また今後、スマートデバイス側の音声検索ロジックが変化することも考えられ、継続的に注目する必要がありそうです。

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この記事の著者

青木 綾(アオキ リョウ)

EXIDEA米国支社「EXIDEA GLOBAL USA INC.」代表。2002年株式会社リクルートに入社、就職情報サイト「リクナビ」や宿泊予約サイト「じゃらんnet」等のサービス開発やプロデューサー業務に従事。2014年に同社を退職後、アメリカ・カリフォルニア州・ロサンゼルスに移住。現地で日本語情報誌を発行する「Lighthouse」のVice Presidentを経て、2018年より現職。

EXIDEA HP:https://exidea.co.jp/
EXIDEA JOURNAL:https://exidea.co.jp/blog/

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/08/20 07:00 https://markezine.jp/article/detail/31714

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