グローバル・エリア・カントリー単位の組織体制に
【スリーエム ジャパン】
現在のマーケティング部門の組織体制
グローバル・エリア・カントリーに分かれ、それぞれが事業部門とスタッフ部門に分かれる体制となっています。日本においては22の事業部門にそれぞれ製品マーケターが所属しています。デジタルマーケティングに関しては、グローバル・エリア・カントリーそれぞれのスタッフ部門側に選任の担当チームがあります。エリアのデジタルマーケティングチームは、グローバルチームが作成したコンプライアンスやガバナンスに基づき、各カントリーのチームに対してより専門的なサポートを提供し、各カントリーのチームが各事業部のマーケターを支援しています。
他部門やパートナーとの関係構築のコツ
社内に関しては、デジタルに限らずマーケティング全体の底上げを重視。予算獲得支援・成功事例やKPIの共有、勉強会など様々なツールを通じてサポートしています。パートナーに関しては、製造業のビジネスモデルに対する深い理解と経験を求めています。プロダクトアウト・スペックインビジネスは弊社の強みであり、同時に弱みでもある。それをきちんと理解・咀嚼した上で有効な提案ができるパートナーを求めています。また各事業部門のマーケティング活用レベルは様々です。クライアントの成長にともないフレキシブルに担当領域を変更できること、そしてスケーラビリティがあることも重要です。

コーポレートデジタルマーケティング部 部長 田中 訓氏
アスキー「MacPower」の編集者としてキャリアをスタート。同誌Webサイトの立ち上げ以来、約25年にわたりデジタルマーケティング関連業務に携わる。アップルジャパン(現Apple Japan)やアドビシステムズにおいて同社のWebサイトやeCommerceの活用拡大を担当。2011年よりスリーエムジャパンにおいて、BtoBのデマンドジェネレーション部門を統括し、同社のデマンドジェネレーション活動を推進している。
5つの部門で予算とKPIを別に持つ
【セゾン情報システムズ】
現在のマーケティング部門の組織体制
事業推進部内の組織だったものが、5年前に独立したマーケティング部として体制変更しています。当時は展示会出展やマス広告、リスティング広告も同じ部門内の予算枠で実施していました。近年は業務が細分化され、マーコム(広告・広報)、デジタルマーケティング(Web、MA、デジタル広告)、フィールド(イベント、展示会、セミナー運営)、アライアンス(パートナー様支援)、PMM(プロダクトプロモーション)の5つの部門で活動しています。予算やKPIに関してもグループ別に持っています。弊社はマーケティング活動の多くを内製で行い、広告代理店様へのお願いはグループごとにスポットで実施しています。
他部門やパートナーとの関係構築のコツ
プロモーションを行う際に、製品訴求とテーマ・課題訴求で旗振り部門を分けています。製品リリースや単体プロモーションはPMMが推進し、テーマや課題軸訴求は、営業とインサイドセールス、開発・PM部門も交えてマーケティング活動を行っています。その狙いは獲得リードに対する手厚いフォローのためです。電話コールや、案件化後の営業フォローを行うため、各部門との情報連携は週次で行っています。広告で重視する点は、弊社はBtoB事業のため、マスへの出稿は少なく、自社のターゲットにリーチできるメディアを選ぶことが多いです。

HULFT 事業部 マーケティング部
デジタルマーケティンググループ グループ長 高山 真彰氏
IT系出版社にて雑誌編集者として従事。その後ソフトウェアメーカーにて、Webサイトリニューアル、リードナーチャリングの仕組みの導入などを経験。セゾン情報システムズ入社後はOracle EloquaとSalesforce連携によるマーケ活動のROIの可視化を実現。2018年にオラクル主催の「Modern Customer Experience 2018」において、Markie Awardファイナリスト選出。
フルファネルでのコミュニケーションを実行
【富士通】
現在のマーケティング部門の組織体制
グローバルでのマーケティング機能と各リージョンのマーケティング機能があります。近年はデジタルシフト、グローバル強化のための組織変更を段階的に行っている状況です。ジャパンマーケティング統括部は、日本リージョンのマーケティングコミュニケーション領域を担当しており、マス広告、デジタル広告、デジタル施策、イベントの企画推進をしております。ブランドからデマンドに至るフルファネルのコミュニケーションをデジタルとリアルを組み合わせて企画実行し、ブランド認知理解の向上、リード獲得育成によるパイプライン化を図ることがミッションです。
他部門やパートナーとの関係構築のコツ
活動の目的をしっかりと認識し、戦略に合った施策を実行したいと考えており、基本的には内部で企画を行っています。パートナーとの関係における理想の姿としては、戦略戦術をしっかりと理解し合い、対等に議論できる関係性が重要と考えています。その上で目的に合うものを積極的にご提案いただき、取り組みをスモールスタートでいいので、スピーディーに立ち上げPDCAで改善していくことができるといいと思っています。そのためには我々がもっとしっかりと明文化、言葉にして伝え、理解レベルを合わせられるようにしていくことが重要だと感じています。

グローバルマーケティング本部 ジャパンマーケティング統括部
プロモーション企画推進部 部長 駒村 伸氏
オウンドメディア「FUJITSU JOURNAL」やコーポレートSNSの立ち上げ、公開サイト運営などデジタルコミュニケーションやマーケティングオートメーション、プライベートDMPを活用したデジタルマーケティング実践に従事。現在は、デジタルに加え、広告宣伝・イベントを含めデジタルとアナログを組み合わせたフルファネルのマーケティングコミュニケーション領域全般を担当。