伝えたいことをまっすぐに伝える
――「ツッパリ嬢」がこれだけ話題になった要因はどこにあるとお考えでしょうか?
内藤:WebメディアやSNSなどネットだけの展開で終わるのではなく、店舗で実際に掲示して展開することによりリアルな世界をお見せできたことがさらに反響を呼べたかなと思っています。また、伝えたいことをまっすぐに伝えるということが良かったのではと感じています。ポスターの言葉は乱暴な表現にはなっていますが、突っ張り棒を正しく使うためのアドバイスとしては一つも間違いはありません。
ただ伝えたいことを大きな声で言っていても伝わらないですし、しっかり伝えたいことが伝わる言葉で、かつ起爆剤になるような表現を模索した結果、会社の代表である人物をコスプレさせてキャラクターに起用するというインパクトのある露出が目を引いたのではと思います。社長本人の協力もないと実現していないですし、このキャラクターがぴったりハマったのも実際やってみて驚きでした。
おもろいことに真剣に取り組んで
――昭和のスケバン姿の「ツッパリ嬢」という企画を社長に提案した際、社長のリアクションはどういったものだったのでしょうか?
内藤:笑っていました。「えええ~! 私がコスプレするの!?」といった感じで楽しそうでした(笑)。社長のノリの良さがなければ実現していない企画ですし、電通さんや「つっぱり棒博士」のマネージャーとして動いている私も含めて、社長が現場スタッフを信じてくれたことがありがたかったです。
――「ツッパリ嬢」には「ウケを狙う」という大阪人のDNA的なものを感じるのですが、やはりお笑いの文化が企業文化にも自然に溶け込んでいるものなのでしょうか?
内藤:ウケ狙いDNAは溶け込んでいると思います。飲み会でも話を切り出せば、話のオチを言わないと終われないですし、相手を楽しませたり笑いを求める傾向にありますね(笑)。最近弊社のコアバリューを更新したのですが、5番目に「おもろいアイデアで、未来の定番を創ろう」とありまして、“おもろい”ということは会社としてもキーワードになっています。“ウケ狙い”や、“笑い”、“おもろい”ではニュアンスは少し違いますが、おもしろいことを真剣に取り組めたことで今回良い反響につながったと感じています。
