提携拒否のマイナスインパクト
ASPによっては、提携拒否を行うと、その旨が申請者に対してメールで送られます。筆者も、個人的に運営しているサイトで提携拒否を受けたことが何度もあります。つい最近では、自分自身も初期ユーザのひとりとして積極活用しているブログサービスの運営会社から提携を拒否されました。そのサービスの会員獲得のためのアフィリエイト・プログラムだったのですが、積極的に友達に勧めたり、雑誌にも好意的なレビューを書いたりしていただけに、提携拒否にはさすがに軽いショックを受けたものです。拒否されたのには、何らかの事情があったとわかっていても、です。
ECサイトにパートナーを選ぶ権利があることは重々承知しており、また自分もECサイト側の担当者として拒否権を発動したことがあるにもかかわらず、愛情をこめて更新しているサイトを否定されたような悲しい気分で、軽く落ち込んでしまいました。
提携申請するくらいですから、申請者は一般的に何らかの好意をその企業に抱いているはずで、その分、提携拒否されれば落胆もあります。落胆というより、もっと深刻なショックを受けることもあるでしょう。その企業やショップなどのファンで、過去に何度も利用しているリピート顧客だった場合などです。皮肉なことに、そういった企業ほどブランドマネジメントに神経質だったりもするのですが…。
ECサイトの担当者は、軽い気持ちで「うーん、もうちょっとしっかりした作りのサイトと提携したいんだよね」と提携を拒否していることもあると思います。しかし、それによって、アフィリエイト・プログラムの提携先だけでなく、貴重な顧客や見込顧客をも失い、企業イメージを悪化させてしまう可能性もあるということを、承知しておいたほうがいいでしょう。
諸般の事情により、かなりの割合で提携を拒否しないといけない場合でも、マイナスの影響を軽減させるための工夫はできるはずです。例えば、基本的に法人としか提携しないのであれば、提携申請画面の情報欄に、きちんと法人限定をうたうことなどです。ASPのリンクシェアでは、法人としか提携したくないECサイトのために、法人サイト以外からは提携申請そのものができないようにフィルターをかける機能が搭載されています(ページビュー等でもフィルタリングできるのですが、数字はアフィリエイトサイトの自己申請なので、さほど厳密に適用できるものではありません)。
また、提携申請を承認するサイトの条件、拒否対象となりうる要素などを簡単にでもあらかじめ書いておくことです。そうすれば、拒否に該当しそうだと思ったサイトは、そもそも提携申請をしてこないか、あるいは最初から「だめでもともと」という気分で「提携申請」ボタンをクリックしてくれるはずです。