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「目指すのは“パラレルキャリア”のロールモデル」長瀬次英氏が進む、次なるステージ

好きなことだけをやるための「パラレルキャリア」という選択

――10月からはBORDERS at BALCONYのCEO、柴田陽子事務所のCSO、そして新会社の設立……といわゆる“パラレルキャリア”を歩まれるわけですが、なぜこうしたキャリアの形を選択されたのでしょうか。

 何にも縛られず、好きなことだけをやりたいからです。僕は「若いうちに社長になる」ことを志し、市場価値の高い履歴書を作るために戦略的にキャリアを形成してきました。37歳でインスタグラム日本事業の代表に就任したときに目標を達成できたので、その時点で、僕のキャリア戦略は終了したんです

 それからは、キャリア形成ではなく、自分のやりたいことを優先するようになりましたね。キャリアを形成しようとすると、出世争いに気を揉んだり、クビのリスクに怯えたり、一つの収入先でやりくりを考えないといけません。つまり、事業以外にもいろいろと囚われてしまうことがあるのです。それらに気を取られることなく、純粋に自分のやりたいことをやるためには、パラレルキャリアが最適解だと考えました。複数の事業をもっている今が一番、純粋に事業に向き合えていると思います

――直近で描いている展望はありますか。

 各事業を推進していくのは当然として、個人的にはやはり、パラレルキャリアのロールモデルとなっていきたいですね。今、日本には、パラレルキャリアのわかりやすいロールモデルがいません。一つをメインにして副業を行うことが、イコール“パラレルキャリア”だと思われている節もある。しかし、本来のパラレルキャリアとは、“どこにも所属しないこと”です。今の僕は、自分のキャパシティの範囲内で、どこにも所属せずにやりたいことをやり、関わるすべての事業を成長させていくという、まさしくパラレルキャリアを体現できる立場にあります。これを、僕の最後のキャリアにしたいと考えているし、より多くの人にパラレルキャリアという選択肢を知ってほしいと考えています。

 最近では「長瀬さんのような働き方をするにはどうすれば良いですか」という質問をいただく機会も増えてきました。ただ、キャリア形成に悩んでいる方の多くは、そもそも“自分の好きなこと”がわかっていないのではないかと感じます。

 パラレルキャリアを選択するには、「自分は何が好きなのか」を明確にしておかなければなりません。だから逆説的に、パラレルキャリアを選択肢に入れておけば、自分の好きなもの、やりたいことが可視化されていくはずです。

 最近のキャリア論ではよく、会社員なのか、フリーランスなのかという二項対立で語られがちです。でも決してどちらかを選ばなければいけないわけではない。3つ目の選択肢としてパラレルキャリアがあると世間が認識できるよう、働きかけていきたいですね。

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この記事の著者

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

1993年生まれ。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。Web記事に加え、定期購読誌『MarkeZine』の企画・制作、イベント『MarkeZine Day』の企画も担当。最近はSDGsに関する取り組みに注目しています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

水落 絵理香(ミズオチ エリカ)

フリーライター。CMSの新規営業、マーケティング系メディアのライター・編集を経て独立。関心領域はWebマーケティング、サイバーセキュリティ、AI・VR・ARなどの最新テクノロジー。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/10/23 08:00 https://markezine.jp/article/detail/32207

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