インフルエンサーの親近感を広告でも
MarkeZine編集部(以下、MZ):今回のキャンペーンの目的と、TikTokを活用することになった背景をお聞かせください。
小山:「ニューヨーカー 1キロ ウルトラチーズ」という商品を2019年6月に期間限定メニューとして発売しました。お客様からまた販売してほしいとの声が多く、2019年の9月に再販をした際のキャンペーンにTikTokを活用しました。
動画は、テキストや写真の5,000倍の情報量があるとも言われていますし、ドミノ・ピザの商材、ビジネスとも非常に親和性も高いと感じておりました。また、TikTokというプラットフォーム自体に興味を持ってもいましたし、TikTok Adsを活用することで何よりユーザーの“共感”を生むことができ、よりエンゲージメントを高めることができるのではないかと思っていました。
MZ:活用したTikTokの広告メニューと、インフルエンサーを起用した理由を教えてください。
小山:インフルエンサーパッケージとインフィード広告を利用しました。インフルエンサー自身によるアカウントの投稿に加えて、より多くの新規顧客へのリーチを狙う目的がありました。インフルエンサーを起用したのは、我々が伝えたい“100%モッツァレラチーズを使用している”というメッセージは一貫していますが、テレビCMなどの広告とはまた違った形で、親近感や魅力をユーザーに伝えたかったからです。そこで、日頃からユーザーとの距離が近いコンテンツを届けているミスターヤバタン(@mr_yabatan:以下、ヤバタン)さんを起用させていただきました。ヤバタンさんがドミノ・ピザでアルバイト体験をし、「ニューヨーカー 1キロ ウルトラチーズ」を作って食べるという内容の動画を制作しました。
インフルエンサーキャスティングの2つのポイント
MZ:ヤバタンさんをキャスティングしたのは、どのような理由からでしょうか。
南部:弊社がインフルエンサーの方をご提案する際には、2つの点を意識しています。一つは、そのインフルエンサーさんのファンがどういった方たちなのかということ。もう一つは、その方が普段どういったコンテンツを作れるのかということです。ヤバタンさんは、性別や年齢問わず幅広いファンがついているので、ドミノ・ピザさんの顧客層と合っているのではないかと思いました。また、動画のストーリー展開がすごくお上手でつい最後まで見てしまうので、商品を魅力的にしっかりと方針に沿って伝えてもらえるという点でも、うまくマッチするのではないかと考えました。
小山:個人的にヤバタンさんのことはTikTokで拝見して、存じ上げていました。コンテンツがおもしろくて、誰でも理解しやすい情報伝達力や、長尺でも見せるスキルを持っていらっしゃるなぁと思っていて。ユーザーとの距離が近いのも、ものすごくいいですよね。
MZ:ヤバタンさんのプロフィールについてご紹介ください。
ヤバタン:日本で活動するコメディアン・動画クリエイターで、最近はテレビにもけっこう出ています。私はノルウェー人ですが元々日本が好きで、24歳のときにワーキングホリデーで来日しました。日本人の感覚に特化した笑いを意識しています。
SNSはInstagramから始め、2017年12月に投稿したイルミネーション動画がTwitterで大ブレイクしました。TikTokは1年ほど前に始めたのですが、現在のフォロワー数は100万を超えて、他のSNSと比べても一番多くなっています。TikTokはフォロワーが増えるのがすごく速くて、びっくりしました。