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実践!マーケティングアカデミー

サブスクビジネスの継続率、どう伸ばす?

テレビCMには欅坂46を起用 メンバーを隠して話題化

――キャンペーンとあわせて、欅坂46が出演する新テレビCMやWebCMも公開されました。放送開始の10月25日にはTwitterのトレンドに「メチャカリ」が入るなど、こちらも話題になりましたが、それぞれどのような狙いで作られたのでしょうか?

 テレビCM自体は2016年の3月から実施しています。欅坂46さんか日向坂46さんを起用しており、毎回インパクト重視で行っています。テレビCMの目的はもちろん「メチャカリ」の認知拡大ですが、そもそも「ファッションのサブスクリプション」というものを知っている方もまだまだ少ないので、カテゴリー認知の向上も目的としています。

 今回のテレビCMでは、特別に「欅坂メチャカリ選抜」を結成し、彼女たちに「39円で借り放題」という衝撃的な宣言をしてもらうものにしています。実は、テレビCMの放送開始の前日には、ティザー動画も公開しています。こちらは選抜メンバーの足元だけを映した動画で、これにより「一体この動画に映っているのは、欅坂なのか、日向坂なのか」「選抜メンバーはだれなのか」と、前日からファンたちの間で熱い予想合戦が繰り広げられました。こうした動きも、Twitterのトレンド入りに寄与しているのではないかと思います。

 また同日より、新WebCM『MECHA GIRLS TALK』も公開しています。こちらは欅坂46が、メチャカリについてガールズトークするというもので、小林由依さん、渡邉理佐さん出演の「39知ってる?」篇。森田ひかるさん、松田里奈さん出演の「なんで新品?」篇。田村保乃さん、藤吉夏鈴さん出演の「冬のコートどうする?」篇の全3作を用意しました。

――WebCMのひとつ「なんで新品?」篇で、「なんで39円? 会社的に大丈夫なん?」というセリフがありました。こちらの疑問は編集部でも感じたのですが、実際、このような破格な価格設計にして、利益は出るのでしょうか?

 「新品が39円で借りられる」というのは、普通に考えると赤字ですが、私たちはLTVで見ているので問題ありません。そもそもサブスクリプションは、会員数が増えないとビジネスモデルが成立しないので、会員数を増やすことが一番大事だと考えています。

 今回の狙いは、39円で入会していただき、これまでよりも4ヵ月目以降の継続率を高くすること。全員が全員3ヵ月後には辞めてしまうということはないと思うので、LTVとして見ると問題ないと考えています。

日々の入会数が10倍に 有料会員数は2万人を突破

――では、キャンペーン後の成果をお聞かせください。

 本キャンペーンでは「有料入会数の増加」と「4ヵ月目以降の継続率の向上」を目標に設定していました。継続率のほうはまだ4ヵ月経っていないので、これから見えてくるところではありますが、有料会員数は大変好調で、今、日々の有料入会数が、キャンペーン以前の数字と比較して、約10倍になっています。

 元々、期初に「2019年度末(2020年1月末)までに、有料会員数を2万人にする」という目標を立てていたのですが、キャンペーン開始以降、有料会員数は約8,000人増加し、目標を約3ヵ月前倒す形で、2万人を突破しました。

 これまで、マス広告を展開すると、アプリのダウンロード数は一時的に増えるのですが、転換率(=アプリダウンロード後の有料会員化率)が下がる傾向がありました。しかし今回は転換率が下がらず、アプリのダウンロードからそのまま有料転換につながっています。こういった点も、成果として感じています。

――有料会員数2万人という目標を既に達成してしまったということですが、次はどこを目指されていくのでしょうか?

 今期の目標は達成しましたが、中長期目標として「有料会員数20万人」を掲げているので、引き続き会員数の拡大を目指していきます。そのために、今後も今回のようなインパクトの大きいキャンペーンを定期的に実施していきたいと思っています。「メチャカリ」の認知を拡大していくことで、「ファッションを借りる」という文化自体をより広めていきたいですね。

今回のポイントは……
  • 3ヵ月利用が続くと継続率が高まるという傾向を踏まえて、はじめの3ヵ月間、月額39円で利用できるキャンペーンを実施。
  • キャンペーンの話題化を狙い、テレビCMの放送前日にティザー動画を公開。Twitterのトレンド入りを実現した。

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この記事の著者

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

MarkeZine副編集長。1993年生まれ、島根県出身。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/12/25 16:37 https://markezine.jp/article/detail/32651

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