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MarkeZine Day 2025 Retail

“意味のイノベーション”で問い直す、生活者との関係性

多様化する生活者の価値観に、マーケターは追いついているか 突破口は議論ではなく「対話」にあり

対話を通じて形成される「言葉」を大切にする

 対話の中で生まれてくるさりげない「言葉」は、価値観を形作るために大切にすべきものです。チームの価値観を反映する共通言語は、商品に込められる意味や顧客に解釈される意味に大きな影響を及ぼします。

 商品の機能ではなく、ストーリーを語ることが大切と言われることがありますが、それはチームとしての想いが根底にあるからこそ活きてくるもので、単にポエティックに語れば良いということではありません。

 たとえばSoup Stock Tokyoなどを手がけるスマイルズは、「世の中の体温をあげる」という想いの下、事業を展開しています。自分たちの価値観を問い直し、大切にする言葉として残しているからこそ、同社が手がける事業やプロモーションの施策にそうした姿勢がしっかりと反映され、結果として多くの人がブランドの姿勢に共感し、ファンになっていくのでしょう。

 改めて自社のチームを捉え直したとき、個々の判断の背後にある価値観について、チームの中でどれくらい共通認識を持てているでしょうかそうした価値観や想いに関して、チームの中で対話はなされているでしょうか

 新しい意味をデザインする上で、個人からボトムアップに形成されていくチームとしての価値観や想いの強さ、それを問い直し続けるための対話の活動は欠かせません。皆さんのマーケティングの取り組みの中に、ぜひそんな時間も取り入れてみてはいかがでしょうか。

 次回は、さらに具体的なアプローチに踏み込み、どんなポイントに気をつけて対話を行えば良いかについて、批判的なアプローチの可能性や、対話によって生まれた価値観・共通言語・意味をプロダクトやマーケティング活動に反映していく方法をお伝えします。

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この記事の著者

小田 裕和(オダ ヒロカズ)

株式会社ミミクリデザイン ディレクター/デザインリサーチャー。東京大学大学院 情報学環 特任研究員。千葉工業大学大学院工学研究科博士課程修了。 博士(工学)。千葉県出身。新たな価値を創り出すための、意味のイノベーションやデザイン思考といったデザインの方法論や、そのための教育と実践のあり方について研究を行なっている。...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/01/30 08:00 https://markezine.jp/article/detail/32745

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