情報収集の負担を排したUI設計にする
ECサービスを運営するマージェリックが、CVに至らず離脱したユーザーに対して行ったアンケート調査によれば、離脱した原因として最も多かった回答は、「アカウント(支払情報や住所情報)の登録が面倒だったため」だといいます。多くの企業がEFO(Entry Form Optimization/エントリーフォームの最適化)に注力していることからも、ユーザーが「エントリーフォームに情報を入力する」という行動自体を負担に感じていることがわかります。

そのため、ヒアリングから購買までの一連の行動をチャット上で完結させるには「遷移先の操作が面倒」「フォームへの入力が億劫」といった、ユーザーが離脱する原因をあらかじめ取り除いておくことも必要です。
また、離脱のタイミング、回答した時間、回答の傾向など、ユーザーの回答時のデータを蓄積しておくことで、「ユーザーがどこで躓いたのか」も見えてきます。これらのデータを元に、コミュニケーションの設計を調整していくのです。

このように、ユーザーになるべく情報収集の負担を掛けないUIを設計することも、ユーザーのエンゲージメントを高く保つために重要な要素です。
CVまで導く継続的なコミュニケーションを
冒頭に説明したように、消費者はWeb検索以上に、メッセージアプリの公式アカウントから企業について知ることが多くなってきました。そのため、今やLPを作って待つだけでは集客、CVともに難しいでしょう。これからは、企業側がユーザー側に向けて積極的にアプローチしていく必要があります。
そのためには、SNSやメッセージアプリを用いた継続的なコミュニケーションでエンゲージメントを高め、ユーザーが自ら情報を集める負担を軽減するとともに、ファネルの上から下までユーザーの手を引いてCVまで導く施策が重要になるのではないでしょうか。