アイデアはどこから出てくる?
中山:コンテンツの面白さや独自性について、どうお考えですか?
山口:「別にやりたくないけど、ウケたいからやる」では長続きしないと思っていて、好きなものや生活の一部になっているものじゃないと続かない。僕らは趣味の延長でずっとインターネットで人を笑わす文章を書いて、反応を見てニヤニヤしてた人間だから続いているのかなと。
独自性を出そうと思うなら、なにか掛け算するといいです。たとえば僕はファッションが好きなので、そこに全然別の要素を、たとえば「漫画」という要素を掛けたとすると「漫画のキャラクターのファッションだけをレビューをするコンテンツ」とか。
中山:わかる……気がする。たぶん。

山口:記事でも動画でもいいんですが、ファッション系のコンテンツはすでにいっぱいあるから、そこに何かもう1個乗せる。これくらいなら、色々考えられそうじゃないですか?
原宿:「もう1個の何か」はツールで適当に出すこともできます。ジェネレーターでバーッと出して、「あ、これ良さそう」っていうのをやる、みたいな。
中山:何も思い浮かばないなら電車の中吊りを見るとか、本屋さんに行くとか。
山口:結局は行動力じゃないですかね。「まずやってみよう」の最初の一歩を踏み出せる人は少ない。大事なのは主体性なんですよね。
原宿:『7つの習慣』の1つ目は「主体的である」ですからね。あ、すいません僕、ビジネス書や自己啓発本が結構好きで……。
中山:いま「かっこいいこと言ったった」ってドヤ顔しましたね。
原宿:受け売りの言葉で気持ちよくなってしまいました……。ただ、「実際に行動に移す人は少ない」というのは本当にそうだなと思います。
中山:大抵の人って、脳内で考えて結果を予測して「やめとこ」ってなりがち。
原宿:自分の中の面白さってなかなか自分じゃ気付けないんで、人と会って話すのもオススメです。人と話してると、「え?こんなことが面白いの?」ってことがあるんですよ。あるライターさんと話してたとき、彼が「僕は食べるのがとてつもなく遅い」って言うんで、いつもどれくらい時間かけて食事してるの?って聞いたら「1時間半」って。「それ、すごい面白いじゃん!」って話になったんです。
中山:確かにそれはすごい遅さだ。
原宿:だから撮った方がいいよって言って。何口ぐらい噛んでるかを記録して記事にしたら評判がよかったです。人と喋っているとヒントはたくさん見つかりますね。
山口:人間って基本的に似た者同士で群がるので「自分はオリジナリティのある人間か」って意外とわからないんです。自分の業界の常識を家族に伝えて、反応見ると発見があって面白いのでは。
中山:たくさんの名言とヒントがあふれるお話し、ありがとうございました!
振り返り
全6回の連載を通してコンテンツの独自性を探ってきた本連載、いかがでしたでしょうか? 私自身のノウハウをまとめたコラムから、識者への取材、そして海外カンファレンスレポートまで、様々な面からコンテンツマーケティングに必要な視点をまとめました。まだ読んでいない回があれば、ぜひまとめてチェックしてみてください!
第1回:「独自性」を出すってこうすればいいんでしょ?えっ違うの?【コンテンツマーケにおける2大誤解パターン】
第2回:「くっ、コンテンツの独自性ってどう出すんだよ!」と悩んだら、この3つの方法を思い出して欲しい
第3回:ネタに独自性がなければ“初めての人”になれ!ベイジの枌谷さんと考えるコンテンツの質を上げる方法