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ウェビナーはリードナーチャリング向き!成功させる2つのポイントと階段設計への組み込み方

目標はコメント数増加ではなく最後まで聞いてもらうこと

MZ:これまでのセミナーを基に作れるのは、作業負担を押さえられる点もいいですね。他にウェビナーならではの注意点やアドバイスはありますか?

河村:使っているツールにも依存しますが、ウェビナーでは通信障害、機材の障害など事故が発生する可能性があります。それを前提に資料を作成すべきです。つまり、紙芝居形式で良く、アニメーションが動くなど高度である必要はありません。

 できれば、必要な情報は口で伝えるだけでなく、画面でも伝えた方がいいですね。音声が飛んで聞こえなかったということはよくあります。多くの要素を載せる必要はありませんが、必要なエッセンスは資料でも伝えると安心です。弊社の場合、最後のWebアンケートに答えていただいた方全員に、当日の発表資料をデータでお渡ししています。ですので、聞き逃した部分については、後ほど資料を見て下さいとお伝えしています。

 河村氏によるウェビナーの様子
河村氏によるウェビナーの様子

河村:それから、ウェビナー中のチャットへの考え方についても注意が必要です。我々もチャット上のコミュニケーションを活性化させるために参加者へのクイズを入れることがありますが、あくまでも最後までウェビナーを聞いていただき、その後の案件につなげていくことが目的であって、コメント数を増やすことが目標ではありません

 実際検証したのですが、コメント数が多い人、イコールその後のアポイントにつながりやすいとか、案件がつながりやすいという相関関係は見られませんでした。ごく少人数の規模ならコミュニケーションの量も大切になるかもしれませんが、特に大人数が集まるウェビナーの場合、チャットを活性化させることをゴールにして、コメント数を追うことに意味はないと考えています。

 ウェビナーの効果的な実施という点では、先程話したクイズのような形式ではなくても、質問を多く入れた方がいいかも知れません。我々はまだやっていませんが、他社さんでは質問の中身がユーザーのフィルタリングになっていて、答えた内容を基にMAツールが回るような仕組みを構築しています。

アンケート結果から終了直後のアクションを決める

MZ:ウェビナー中から参加者の状態を測っていけるのはおもしろいです。ウェビナーを生かした次のステップに向かっている企業もあるのですね。ウェビナーの後は受注を目指していくことになると思うのですが、そのフォローとしてやっておいたほうが良いことはありますか?

河村:我々はウェビナーの後のWebアンケートで、製品への興味度合いを聞くようにしています。次のアクションとして具体的に、以下の4つから選んでいただいています。

1)詳しい説明を聞きたい
2)無料デモを見たい
3)パンフレットが欲しい
4)興味ない

 これまでの結果では、アポイント率は1)が50%、2)は25%、3)は10~15%に集約することがわかっています。これを受けて、インサイドセールスは1)を選んでいただいた方から電話をするという優先順位をつけられます。ウェビナーでもセミナーでも、終わるとすぐに熱がさめるので、終わった瞬間に誰に電話するかを決めることは重要です。

 我々は自社のWebフォーム作成管理ツール「formrun」で作成したフォームの回答閲覧ページをインサイドセールスチームと共有し、リアルタイムでアンケート結果を確認できるようにしています。

インサイドセールスチームが見ているWebアンケート結果画面
インサイドセールスチームが見ているWebアンケート結果画面

河村:アンケートの結果が入ったということは、その人はウェビナーを見た後にアンケートを答えて、今自由な時間です。即電話すべきですよね。

 このところ、見込み客と電話がつながる「コネクト率」が下がっていると感じます。「電話番号は本社だが自宅勤務なのでつながらない」とか「勤務体系が不規則になっていて電話をかけたときに出社していない」など、様々な理由が考えられますね。

 ただ、ウェビナー終了後はその次に会議などの予定がなければ、アイドルの時間があるはずです。そのタイミングでかければコネクトできる可能性は高いですし、アンケートで「詳しい話を聞きたい」と回答している人ならアポイント率も高いと言えます。

MZ:高い確率で商談への布石が打っていけるのですね。最後になりますが、御社はBtoB企業をマーケティング領域で支援していらっしゃいますが、ウェビナーに取り組む企業、そしてコロナ禍において変化を求められている企業を今後どのように支えていきたいとお考えですか?

河村:先日、最短45日間で商品やサービスのランディングページを作ってWeb集客をやるという「Webマーケ最速立ち上げプラン」をリリースいたしました。展示会やリアルイベントができないのでリードが足りない、ナーチャリングがうまくいかないという声を聞きます。このサービスはそういった企業様向けの専用プランとなります。

MZ:45日というのは、早いですね。

河村:従来は既存のものを流用せずに一つひとつお客様の状況をすり合わせた上で、90日で作成していますが、これでは早期に何とかしたいというお客様のニーズに応えられません。そこで、ランディングページを弊社が持っている成功の型で作らせていただいて、メールマーケティングや広告配信などのセットアップを45日でオンボーディングしながら行い、従来よりもスピーディーにオンラインマーケティングの環境を構築するという支援になります。

 Webサイトを作れば数字が上がる、人が来ると思っていらっしゃる方がいるようですが、そうではない。まずは簡単でも良いのでページを作ってテストマーケティングをやった方が早い。こういった啓蒙活動も行っていきたいですね。

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この記事の著者

末岡 洋子(スエオカ ヨウコ)

フリーライター

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/06/05 09:00 https://markezine.jp/article/detail/33404

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