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現在活躍しているマーケターのターニングポイント

「目標は立てる。でも見返さない」ベクトルを創業期から支えてきた吉柳氏のキャリア形成論


女性経営者の自覚が芽生えた、ターニングポイントとは?

MZ:目標は描くけど、執着しすぎない。難しいけど重要な考えだと思います。吉柳さんは2004年にプラチナムをベクトルグループ会社として設立していますが、これはどういった背景があるのでしょうか。

吉柳:先ほどのマイルストーンにあったカンパニー制を実現するとしていたのは、自分が社長になりたいという思いがあったからです。また、創業者の西江もホールディングス化の構想を掲げていたので、会社の方向性ともマッチしていたことからプラチナムの設立に至りました。

MZ:なるほど。その後ベクトルはIPOも果たし、マーケティングPRの啓もうにも積極的に取り組み、吉柳さんの立てていたマイルストーンは着々と達成されてきたと思います。その中で、ご自身のキャリアにとってターニングポイントとなった点はありますか。

吉柳:2004年にプラチナムを設立した直後ですね。当時は27歳で先ほどお伝えしていたように日々がむしゃらに働いていたのですが、2ヵ月腸閉塞で入院してしまったんです。

 このときに、女性経営者としての自覚が芽生えました。

MZ:それはなぜでしょうか。

吉柳:今聞くと、とてもブラック企業みたいなので語弊のないようにしたいのですが、私自身がやりすぎていたんです。そのやりすぎが経営者の価値観としてはまずい、私みたいに倒れるような人を出してはいけないと、自分が入院してみて気が付いたんです。

 当時の部下も半分が女性でしたが、結婚や出産など様々なライフステージの変化にも対応できる環境が求められていました。そこからライフワークバランスも意識するようになりましたね。

自分より優秀な人との時間を増やす

MZ:ちなみに、経営者になって新しく取り入れた習慣などはありますか。

吉柳:経営者として少し背伸びをした付き合いを大事にしていました。自分より何ステージも上にいらっしゃる経営者の方や優秀なクリエイティブディレクターの方とお付き合いすると貴重なインプットにもなるし、対等な人間になろうと必然的に努力することで自分が成長するからです。

MZ:吉柳さんはベクトルグループに一貫して在籍していますが、転職や独立を考えたことはなかったのでしょうか。

吉柳:転職や独立は一切考えませんでしたね。というのも、ベクトルグループにいてやりたいと思ったことは自ら創ることができるからです。たとえば、新型コロナウイルスで環境が変化しても、クライアントニーズを鑑みてオンラインシフトした施策やサービスを短期間で沢山手掛けて提供しましたし、必要とされていることや自分がやりたいことは自ら実現すればいいのです。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/06/09 10:07 https://markezine.jp/article/detail/33480

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