ライブ配信前後でもアプローチがしやすいTwitter
MZ:はじめに、現在の担当業務をご紹介してください。
添田:楽天モバイルのブランドマーケティング戦略部の部長をしています。
ブランドマーケティング戦略部は、顕在顧客層の拡大と利用者数増加をKPIとして各種マーケティング施策を企画実行する部門です。プロダクト&サービス、ブランドマーケティング、マーケティングPRの3つのチームで構成されています。
今回のTwitterでの施策は、マーケティングPRチームが中心となって実行していったものです。
重野:私はマーケティングPRチームのマネージャーをしています。私たちの主なミッションは、楽天モバイルのサービスや商品のベネフィットを、メディアやSNSを通じてお客さまに伝え魅力を理解いただき、楽天モバイルの利用者を増やすことです。
MZ:今回、ライブ配信を中心としたキャンペーンを実施するに至った背景について教えてください。
添田:楽天モバイル自体は、2014年に楽天グループにおけるモバイル通信事業として参入し、格安スマホという領域でトップシェアを獲得いたしました。
そのフェーズを経て、2020年4月から国内4番目の携帯キャリアへとビジネス転換を行いました。
サービス開始に先立ち、その内容と料金プランを広く全国に、インパクトを持って発信していくために、発表会を行う予定でした。通常であればメディア向けに実施しますが、より消費者に対してダイレクトに我々の発表を伝えたかったため、会場での会見実施に加えライブ配信を考えていました。
MZ:配信プラットフォームが色々ある中で、Twitter中心の設計にしたと聞いています。その理由は何だったのでしょうか。
添田:ライブ配信前後にも広く情報発信しなければと考えたときに、一番フィットしたのがTwitterだったからです。他の動画プラットフォームや自社の動画配信サービスなど、いくつか候補はありましたが、ライブストリーミングだけで広い認知をとっていくのは難しい。Twitterであれば、配信前後でもアプローチがしやすいと考え、今回はTwitterを中心とした設計にしました。
3つのフェーズに分けてTwitter施策を展開
MZ:実際に行われたキャンペーン内容について教えてください。
添田:進級や就学などのタイミングである3~4月にかけて携帯契約の需要が高まるので、そこにあわせて3月3日に発表会を設定しました。
しかし、計画を進める段階で、新型コロナウイルスの影響を受け始めたため、メディアの方を含めてすべての方を対象に、ライブ配信で行う形に切り替えました。
それによって、よりオンライン上での情報伝達・拡散が重要になると考えた我々は、発表会より前の2月28日から当日までを「フェーズ1(事前)」、当日を「フェーズ2(ライブ当日)」、それ以降を「フェーズ3(事後)」と3つのフェーズに分けて施策を行いました。
「フェーズ1」は事前に発表会を自分ゴト化してもらうこと、「フェーズ2」は視聴者数の最大化、「フェーズ3」では話題の維持と裾野拡大と、フェーズごとに目的を設定しました。