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ウェビナーを成功に導く重要ポイント

「構成(演出)」の4つのポイント

 コンテンツの質と同じくらい、どのような形で視聴者に伝えるかという部分は、視聴の質に影響する。ウェビナーの構成(演出)には、4つのポイントがある。1つめは「配信時間はなるべく短くする(20〜30分が理想)」こと。大人の集中力は8秒しか持たないと言われている(ちなみに金魚の集中力は9秒らしい)。それは極端な話としても、画面越しの人を長時間集中させることは非常に難しい。20〜30分で時間が足りないのであれば、Part1、Part2……という具合にシリーズ化して別日で実施し、シリーズが進むごとに興味のある人だけが残っていくというようなコンテンツも試してみるとよい。

 2つめは「スピーカーと視聴者の双方向的なやり取りを組み込む」こと。「質疑応答」「内容に関連のある投票を行う」などの時間を必ず取って、全体の20%程度の時間を視聴者が参加する時間に充てたい。

 3つめは「話すスピードは自分が遅いと感じるよりもさらに遅くする」こと。ウェビナーでは、スピーカーが早口になりがちで、聞き取れないことが結構ある。自分が遅いと感じるよりもさらに遅いスピードで話すことを心がけたい。

 4つめは「必ずモデレーターを置く」こと。スピーカーが一人で話し続けているウェビナーをよく見るが、絶対にやめたほうが良い。モデレーターを置く最大のメリットは、進行を預けられることにある。タイムキーパーとしての機能、視聴者からの質問を拾って適切なタイミングでメインスピーカーに振るなどの役割を担ってくれるので、内容にメリハリが付く。ウェビナーでの単独講演は一部の選ばれし者だけがなし得る高等スキルだということを頭に入れておいてほしい。

ウェビナーの「集客」は1週間〜10日前がベスト

 コンテンツが固まったらいよいよ参加者を集めるために集客活動を行う。ここでは主にコストと集客のタイミングについて触れたい。弊社では自社メルマガ、Facebook広告、各種メディア会員向けメルマガのような媒体を使って集客を実施する。自社のCACからしっかりと計算し、いくらまでコストを掛けられるか各社基準を設けていくべきで、標準的なものを提示することは難しいが、弊社では登録者一人あたりのCPA¥5,000を超えないように各媒体の費用アロケーションを行う。ただ、私が他企業のウェビナー担当の方々とお話をする中では、各社おおよそ¥1,000〜¥2,000程度で基準を持っていることが多いようだ。このあたりは参考程度にとどめてほしい。

 ウェビナーの集客は開催2週間前からの開始が良いだろう。少し遅いと感じるかもしれないが、オフラインセミナーでは規模によるが開催1.5ヵ月〜2、3週間前にかけてが最も集客効率が高まる一方、ウェビナーは1週間〜10日前が最も効率が高い

 弊社で実施したウェビナーのおもしろいデータがある。過去に実施した際に人気の高かったウェビナーA(開催まであと1ヵ月)と、あまり人気の高くなかったウェビナーB(開催まであと1週間)の集客を同時に開始したところ、Bのウェビナーに登録が集中し、人気のあったAのウェビナーへの登録が著しく減少したのだ。つまり、ウェビナーに関してはオフラインとは違い、直近に開催されるものが選ばれる傾向があることがわかった。

 また、ある程度事前登録者が集まっても、当日に参加してもらえないと意味がない。そのためリマインドは非常に大切である。事前登録者全員に参加して頂けることが最高の形ではあるが、そこまでの高望みはせず、6割〜7割の参加率を目指そう。歩留まり率向上を保証するものではないが、以下のように実施するのが良いだろう。3日前:ウェビナーのカレンダー登録を促す、ウェビナー参加用URLのお知らせ。1日前:改めて開催概要の周知と、視聴ポイントを3つ挙げる。本番1時間前:ウェビナー参加用URLの再度お知らせ、「1時間後にお会いしましょう」というようなスピーカーからのメッセージを送る

 3回は少し過剰と思う方は、3日前の連絡は削っても良い。リマインドは基本的にメールで実施するが、その際しっかりとアテンションを取れるように、メールの件名に「重要なお知らせ」など、目を引くキーワードを入れることを意識したい。

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本番と同じ環境で必ず1回はリハーサルを行う

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この記事の著者

松尾 佳亮(まつお けいすけ)

Sansan株式会社
Sansan事業部 マーケティング部 SIPグループ 兼 エンタープライズ企画グループ マネージャー
のべ5,000人以上の来場者数となるSansan主催のビジネスカンファレンス「Sansan Innovation Project」を2018年、2019年と2年連続で担当。法人向け...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/07/27 14:00 https://markezine.jp/article/detail/33866

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